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THE 東京仕事人

農業編2017/10/27 UP

緑の財産・練馬のキャベツ 井之口喜實夫さん・勇喜夫さん

ご存知ですか? ねり丸キャベツ

Profile:キャベツ農家

井之口喜實夫さん・勇喜夫さん

「練馬の特産物は?」と聞かれたら、「練馬大根」と答える人が多いでしょう。ところが現在、練馬で最も生産されているのはキャベツです。2017年3月発表の東京都農作物生産状況調査結果(2015年産)によれば、作付面積43.4haは練馬区の野菜類でダントツのトップ。生産量1871tは東京都No.1です。「ねり丸キャベツ」としてブランド化され、石神井公園の近くには「甘藍(キャベツ)の碑」が建てられているほど。そんな練馬のシンボルについて、キャベツ栽培で幾度も受賞歴を持つこの道50年の井之口喜實夫さん・勇喜夫さん親子に伺いました。

収穫期は秋冬と初夏の年2回

「練馬区ではキャベツは年に2回収穫できます。7月半ばに種を蒔き、10月下旬~11月に出荷する秋冬産と、11月半ばに種蒔きして冬越しさせ、5月半ば~6月に出荷する初夏産。キャベツには2系統あって、巻きがほわっとして軟らかく生食に向くのが〝春キャベツ系″。ぎゅっと締まって重く加熱調理に向くのが〝寒玉系″。こちらは形がフラットで箱詰めしやすく、荷痛みしにくいため、輸送に耐えて長持ちします。秋冬産でも〝春キャベツ系″は出荷されますから、調理に合うキャベツを選ぶといいですね。」取材に伺ったのは9月中旬、手入れの行き届いた畑には、来るべき結球の時を待つ秋冬産キャベツが、陽の光を受け、のびやかに葉を広げています。収穫期に入れば、日の出前から収穫してコンテナで家の作業場に運び、キャベツの玉が温まらないよう遮光して箱詰めを行います。1日平均150~200箱、最盛期には300箱も。夜明け前から夜の8時まで働くことも多いそう。「畑で箱詰めしてしまえば簡単ですが、そうするとどこかアバウトになってしまう。手をかけ心を込めて育てた作物ですから、規格をきちんと揃えてきれいに出荷したい。そんな気持ちでひと手間かけています。」

復活! 江戸東京野菜の早稲田ミョウガ

井之口喜實夫さんは、幻といわれていた江戸東京野菜の「早稲田ミョウガ」を2011年に発見・復活させたことでも知られます。早稲田ミョウガは通常市販されている水耕栽培のミョウガに比べて赤みが濃く、ぷっくりと大ぶりで香りが強いのが特徴。9月下旬から10月中旬までが旬の晩生で、根は室で育てられ春の味覚「ミョウガタケ」となります。大竹道茂さんが代表を務める「江戸東京・伝統野菜研究会」の呼びかけで、ミョウガ栽培の経験のある喜實夫さん、早稲田大学の学生たちが結成した「早稲田ミョウガ捜索隊」が、西早稲田に大正時代からある旧家の庭にうっそうと茂っているのを発見。2年かけて丁寧に育み、栽培に成功しました。高品質を安定供給できる一代雑種(F1)の種から育てるキャベツ。土地の気候・風土に適応した固定種の早稲田ミョウガ。対極にある二つの作物を育てる井之口さん親子ですが、何を栽培するときも思いは一つ。「主役は作物です。私たちは作物が健やかに育てるよう、お手伝いをしているだけです。」

ねり丸キャベツや早稲田ミョウガはこちらで味わえます(期間限定)

西洋フード 東京都庁店
(せいようふーど とうきょうとちょうてん)

詳しくはこちら

押上よしかつ
(おしあげよしかつ)

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小料理 石井
(こりょうり いしい)

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※ねり丸キャベツや早稲田ミョウガが食べられる時期については、事前に各店舗にご確認の上、お出かけください。