HUNTING

ウド

ウドの基本情報

食品成分ウド
廃棄率35%
エネルギー18kcal
水分94.4g
たんぱく質0.8g
脂質0.1g
炭水化物4.3g
灰分0.4g
重量100g

「ウド」は日本原産の野菜のひとつで、ウコギ科タラノキ属の多年草です。
春を告げる野菜として知られていますが、栽培技術の進歩によりほぼ1年中出荷が可能です。

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東京産のウドをハント!

秘密の地下室に潜入 秘密の地下室に潜入 秘密の地下室に潜入

秘密の地下室に潜入

ウドは漢字で「独活」と書き、英語名も「udo」。日本が原産の野菜です。
北海道から九州まで分布する山菜ですが、東京では太陽に当てずに育てた白い軟白ウド(東京ウド)が一般的です。

軟白ウドは第2次大戦中に考案され、杉並や吉祥寺、練馬のあたりで盛んに生産されていましたが、今では生産の中心が立川・国分寺に移っています。
昔は今のようにビニールハウスもなく、冬に育つ野菜がなかったことから、サツマイモなどの貯蔵庫として使われていた穴倉をウドの栽培に使ったのが始まりではないかと言われています。この地域では、畑の地下に掘られた穴倉のことを「ムロ」と呼んでいます。
立川の野菜農家の園部さんに、めったに見ることができないムロやウド栽培の様子を見せていただきました。

ウドのムロ(地下室) ウドのムロ(地下室) ウドのムロ(地下室)

園部さんの畑のムロは、先代のお父様がスコップなどを使って手作業で掘ったそうで、約3mほどの深さがありました。地上にいる時からウドの独特な香りがありましたが、ムロに下りたら、さらに鮮烈になり、幻想的な世界が広がっていました。ムロの中はほんのり温かく15~20℃前後の気温が保たれています。
断面は凸字型で、土管を3m下りると左右に畳1.5枚ほど広さがあり、天井高1mほどのスペースが広がっています。壁をペタペタ触ると粘土質でしっとりしています。雨の日は天井から水が滴るそうです。
東日本大震災のとき、園部さんはちょうどムロの中に居たそうですが、ゴーっという音が聞こえただけで、ムロは崩れなかったそうです。関東ローム層の強さを感じました。

ウドの手

ウドの手

幻想的な白いウドに魅了される

ウドは、どこを切って出荷してもいいのかと思っていましたが、切り口がアクで黒くなってしまうので、収穫の際は根元から切るそうです。
光が当たるとウドは赤くなるので、なるべく光を当てないように注意しているそうです。
お話を伺っていて、ウドの穂先のことを「ウドの手」と呼んでいらしたことが印象的でした。
たしかに小さな動物の手みたい!
良いウドの選び方は、茎が太く白い産毛が全体についていて、茎が均一の太さであることだそうです。

畑から根を掘り起こす機械

畑から根を掘り起こす機械

ウドができるまで

ウドは多年草で、他の野菜のように種から育てるのではなく、根を株分けして育てます。
私のイメージでは、長ネギみたいなヒョロっとした根っこだと思っていたのですが、
「ウドの大木」という言葉があるように、背丈の高いウドを支える根は、ごぼうのようにしっかりした根がタコのように広がる、大きなものでした。
根を大きく育てることが大事で、ムロに伏せ込むまでは地上の畑で1年かけて根を育てます。

ムロに伏せ込む前の根株

ムロに植え替える前の根株

春先に根を掘り起こし、5~6月ぐらいにのこぎりや包丁などで根を切って株分けします。
1つのウドの根を4株に分けて、畑に植えつけます。
ウドは放置しておくと2m以上の高さになるので畑では幅を開けて植えてありました。
夏に背丈が伸びたウドは秋に花を咲かせた後、刈り取って残った根を充分に大きく育て、冬に畑から根株を掘り出してムロに伏せ込みます。つまり、畑で根を育てるのに1年、ムロに伏せ込んで収穫するまでに1ケ月ほどかかります。

狭いムロの中で作業

ウドはずっと同じ土で育てると、土の栄養が偏り、生育不良や病気になりやすくなるので、園部さんはウドの収穫が終わるとムロの土を入れ替えるそうです。

立川では、かつてウド農家さんが100軒近くもあったそうです。しかし、ムロを上り下りして、狭い中で作業するのは本当に大変で、ウド農家さんは減ってしまいました。それでも、20軒ほどの農家さんが、今でも貴重な食材を生産しています。

ウド ウド ウド

おいしい食べ方

ウドの出荷場に梱包作業中の園部さんのお母様がいらしたのでお話を聞かせていただきました。
「ウドの出荷に使う紙が紫色なのは、なにか意味があるんでしょうか?」と伺ったところ、ウドがより色白に見えるようにするためと、日光を遮断するためとのことです。
ウドには「都」、「多摩」、「都香」、「紫」などいくつかの品種があり、園部さんのお宅では「紫」を育てているそうです。
東京のウドは、太陽の光に当たる山ウドに比べてアクが少ないので、酢水にさらさず、生で食べられると伺い、そのまま齧らせていただきました。
甘―い!!

ウドのおいしい食べ方を伺ったところ、家ではきんぴらや煮物にするけどシンプルに、酢水にさらしたものをマヨネーズにつけて食べるのがおススメだとおっしゃってました。

帰宅してから、皮をきんぴらにして、ウドの手は天ぷら、皮を剥いたウドは、水にさらして生のままマヨネーズやかつおぶしと醤油で食べましたが、どの部分も本当においしくて捨てるところがありませんでした。


▽東京の特産物(ウド)
 https://tokyogrown.jp/product/detail?id=571261

 島田さん

 園部さん

ひとこと

園部さん
毎年楽しみに待っていてくれる人がいるので、大変だけど一生懸命ウドを育てています。

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