東京だからこその農業スタイル
宮寺さんは東京で農業をしているからこそ“限られた面積でどれだけの収益を出せるか”を常に考えているそうです。少量多品目の生産にこだわっているのもその理由の一つだそう。また、伝統的な江戸東京野菜を生産・販売しているのも宮寺さんのこだわり。「お客様がいろいろな地元の野菜を手に取る機会を増やしたい」という想いから“江戸東京野菜に力を入れる”という今の農業スタイルになったんだそうです。
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今回お話をお伺いした宮寺光政さんは、江戸東京野菜に力を入れている小平市の農家さんです。1人で農業をしているのにも関わらず、東京で一番多くの種類の江戸東京野菜を育てているそうです。なぜ宮寺さんが江戸東京野菜に力を入れ始めたかというと「周りの農家はみんなベテランだから」だそう。もともとは農協に勤めていましたが退職後に農業の道へ。2020年で農業を始めて15年目になりますが、長年農業をしてきたベテランの方とは違うものを作ろうと思ったことをきっかけに、“江戸東京野菜”を作り始めたんだそうです。そんな宮寺さんの畑は、分譲住宅と私鉄の路線に囲まれて、都市農業ならではの風景が広がっていました。
宮寺さんは東京で農業をしているからこそ“限られた面積でどれだけの収益を出せるか”を常に考えているそうです。少量多品目の生産にこだわっているのもその理由の一つだそう。また、伝統的な江戸東京野菜を生産・販売しているのも宮寺さんのこだわり。「お客様がいろいろな地元の野菜を手に取る機会を増やしたい」という想いから“江戸東京野菜に力を入れる”という今の農業スタイルになったんだそうです。
宮寺さんも育てている“江戸東京野菜”とは、江戸から昭和40年頃まで東京周辺でつくられていた伝統野菜のことをいいます。その多くに「寺島ナス」「馬込半白キュウリ」など東京の地名がついています。 江戸東京野菜は品種改良をしていないため病害虫に弱く、栽培がとても難しいと言われていますが、宮寺さんは「世話がやけるからこそやりがいがあって楽しい」とお話ししてくださいました。また、江戸東京野菜はレアだからこそ他の農家との差別化にもなるし、上手く育てるためには日々研究が必要なため面白いそうです。
宮寺さんに“今後どのような農業を目指していくか”お聞きしたところ、「これからも江戸東京野菜に力をいれていきたい。地元の野菜を地元の方々に食べていただくためにも江戸東京野菜をメジャーなものにして“消費者改革”をしていきたい。」と宮寺さんの強い想いをお聞きすることができました。JAの共同直売所やスーパーの地場野菜コーナー等で江戸東京野菜を見かけた際には、みなさんも手にとってみてはいかがでしょうか?
▽東京江戸野菜
https://tokyogrown.jp/product/?type=agri