ハーブ農家の料理とおいしい畑の話
“イタリアンパセリ”
地中海沿岸が原産地で暑い夏が苦手なイタリアンパセリは、涼しくなった秋に旬を迎えています。
農園では5月にミニトマトの株間に苗を定植。酷暑が続いた夏の間は、トマトの葉がわさわさと茂っているカーテンが日よけとなり、強い日差しから身を守ってくれていました。
9月に入り勢いのなくなったトマトを取り除いてあげると、ひっそりと隠れていたイタリアンパセリが待ってましたとばかりに、葉を大きく広げ秋の陽ざしをさんさんとうけて、元気いっぱい葉を茂らせています。
トマトから、イタリアンパセリへのバトンタッチです。
ビタミンやミネラルを多く含み、ドイツでは“ビタミンCの爆弾”とも呼ばれているほど栄養価が高いので、この秋、沢山手に入ったときには、贅沢に味わうのもおすすめです。
胃腸が整い、食欲増進させる効果も期待できるので、食欲の秋がますます加速しそうです。
「イタリアンパセリのハーブバター」と「ハーブバターのパスタ」のレシピをご紹介します。
ぜひ、お作りください。
農園のイタリアンパセリ
イタリアンパセリのハーブバター:材料(作りやすい分量)
・ イタリアンパセリ 1束
・ ニンニク 1/2片
・ 無塩バター 80g
・ 塩 1~2つまみ
イタリアンパセリのハーブバター:作り方
① バターは常温に戻しておく。
② イタリアンパセリをみじん切りにする。ニンニクはすりおろす。
③ ①と②を合わせ、塩を加えて混ぜる。
POINT
▪塩は後で足すこともできるので、少な目に調整する。
▪ローズマリーやディル、チャイブなどハーブを変えてアレンジできます。
▪簡単なので多めに作り、冷凍しておいてもよい。
ハーブバターのパスタ:材料(2人分)
・ パスタ(乾麺) 200g
・ ハーブバター 40g
・ イタリアンパセリ(粗みじん切り) 適量
・ レモン果汁 適量
ハーブバターのパスタ:作り方
① 茹でたパスタをハーブバターと合わせる。
② ①を器に盛り、レモン果汁を絞り、イタリアンパセリを散らす。
使用した東京産食材
イタリアンパセリ:青梅市産
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lala farm table 農園主
奥薗 和子/KAZUKO OKUZONO
東京・青梅市で、農薬や化学肥料を使わない自然に寄り添う農法で、ハーブや伝統&西洋野菜、草花を栽培するフローリストファーマー。
前職では12年間ドイツに暮らし、ドイツフローリストマイスターとして花屋に勤務。自生する植物を用いたフラワーアレンジメントや、美味しい食材や花を添えたテーブルを家族・友人と囲む文化を経験し、野菜や草花を暮らしの中に届けるような仕事がしたいと考え、農家になる決意をする。
帰国後、有機農業を学び、2019年に開業。四季折々のハーブや草花、野菜をセットにしてお届けしている。
著書に「ドイツ式ハーブ農家の料理と手仕事」(山と渓谷社)