種苗店の仕事は、その名のとおり、主に生産者から発注を受けて種や苗を販売する仕事です。必要とされる種の知識は膨大で、例えば小松菜のように年間を通して栽培する品目の場合、季節や特徴によって生産者も使い分けており、100~200の品種が販売されていることもあります。
さらに毎年、それぞれの種苗メーカーから新商品が発売されるものもあり、野菜品種全体を把握できる人はいないほど、無数の品種が存在します。
「お得意様の生産者の場合、あらかじめ品種を指定して何リットルという単位で注文が入ることが多いです。ただ、家庭菜園用に味の良さや見た目のユニークさを目的に買いに来る方も増えており、生産者からの要望に応えた品種を紹介するなど、常に勉強して提案できるようにすることも大事です。そう考えると、やはり自分で育ててみないとわからない部分が大きいんです。」(辰也さん)
野村植産は2021年に、株式会社として新規就農しました。
種苗メーカーから、新品種の試験栽培を依頼される機会が多いことや、後段でご紹介するとおり、野村植産では「変わり種」を多く扱う関係上、栽培技術そのものを磨いて普及に努めたいという想いもありました。
当初は小面積で取り組んでいましたが、生産物の流通先との交渉やマルシェへの参加などをとおして普及に努めていたところ、だんだんと出荷の依頼が舞い込むようになり、生産にも本格的に参入、いまでは7,000㎡ほどを管理するまでになりました。