大会初参加では、圃場に入るのにも戸惑う。
15年前、結婚を機に練馬区に越してきた筆者が練馬駅で見つけたのは、「制限時間内に大根を抜く」という力自慢の大会(練馬大根引っこ抜き競技大会)の応募用紙。
早速、陸上部、バドミントン部、ソフトボール部、バレー部などの腕に覚えのある高校時代のメンツに声をかけた。
最初は農地に足を踏み入れるにも「え、靴、どうする?長靴?」と連絡を取り合い、筆者は初めて農業用のゴム長靴を買った。中には通勤に履くおしゃれ長靴で参加した仲間もいて、互いに「その長靴で走れるの?」と笑いあったものだ。
応援するだけだから、とスニーカーで圃場に入ってドロドロになってしまった友人もいて(大会が12月に開催されるので、年によっては霜柱が溶けてぬかるむことも。)、格好のチョイスで失敗するくらい、当時の私たちは農業と無縁だった。
しかし、この大会の楽しさで筆者はここから出場し続けることになる。
と言っても、当時は「農業に」というより、普段運動をしない筆者が「年に一度アスリートになれる」ことへの興味に惹かれていたのが正直なところだった。







