食卓の彩り「エディブルフラワー」
日本では昔から菜の花をお浸しにしたり、菊の花を酢の物にしたり、結納では、桜の花の塩漬けで作った桜湯を飲んだりと、花を食べる文化があります。
現代のエディブルフラワーはアメリカが発祥でハーブ農家さんが食べられる花の生産を始めたのがきっかけで世界中に広がりました。
食べられる花という意味を持つ「エディブルフラワー」は、日本では1980年に導入され、日本全国で農作物として育てられています。
食品成分 | エディブルフラワー | |
---|---|---|
廃棄率 | 15% | |
エネルギー | 27kcal | |
水分 | 91.5g | |
たんぱく質 | 1.4g | |
脂質 | 0g | |
炭水化物 | 6.5g | |
灰分 | 0.6g | |
重量 | 100g |
エディブルフラワーとは、食用花のことです。観賞用の花の中から、毒性がなく、生でも食べられる花を指します。
料理の彩りに利用しますが、ビタミンなども豊富で、野菜や果物と同じ感覚で利用されています。
日本では昔から菜の花をお浸しにしたり、菊の花を酢の物にしたり、結納では、桜の花の塩漬けで作った桜湯を飲んだりと、花を食べる文化があります。
現代のエディブルフラワーはアメリカが発祥でハーブ農家さんが食べられる花の生産を始めたのがきっかけで世界中に広がりました。
食べられる花という意味を持つ「エディブルフラワー」は、日本では1980年に導入され、日本全国で農作物として育てられています。
立川にある「あみちゃんファーム」に伺って、エディブルフラワーの生産現場を拝見しました。
生産者の網野さんにお話を伺いました。
あみちゃんファームでは、花を摘んでから1時間以内にパック詰めして冷蔵庫に入れ、その日のうちに出荷します。
収穫の際に、すぐに水に漬けて鮮度を保つものや、水がつくと花びらがシミになるものなど、扱いが異なるため、それぞれに適した方法で管理するそうです。
また、パック詰めする際に、底にマリーゴールドやきんぎょそうなどの花びらが厚めで、丈夫なものを下に置き、上段に、なでしこやコーンフラワーのような花びらが薄くて傷つきやすい花を置く工夫をしているそうです。
網野さんの出荷するエディブルフラワーは、通年出荷していて、基本的にバラエティに富む種類の花をミックスした状態で販売しています。
1パックに15~20輪入っているようにしていますが、冬は花が全体的に小さくなるため、25~30輪ぐらい入ることもあるそうです。
花屋さんで売られている観賞用の花は、農薬や花の持ちをよくするための延命剤などが使われていることが多いのですが、エディブルフラワーは、食用にするため口に入れても安全なように農薬を使わず、また、食べておいしく感じられるように、苦みやえぐみが出ないような育て方をしているそうです。
香り過ぎると料理の邪魔になるので、香りが控えめなことも特徴のひとつです。
エディブルフラワーの中には、甘みや辛み、酸味、苦みのような特徴があるものも存在します。
早速、お花を食べさせていただきました。
網野さんのオススメはランタナというお花。
花火のように小さな花が咲き、ほのかにパッションフルーツのような甘い香りがしします。苦みもほとんど感じられず、印象深いです。
ベゴニアは、ザクロのような酸っぱさがあり、ナスタチウムの花や葉は、ピリッと辛くて白身魚のカルパチョなどのアクセントになりそう。ナスタチウムは葉っぱも丸くて可愛いので、焼き肉でサンチュと一緒に巻いたり、サンドイッチに挟んだりといろいろ使えそうです。
エディブルフラワーの出荷先は、ケーキ屋さんや飲食店が主ですが、網野さんは、もっと一般の方にも使って欲しいとおっしゃっていました。
たとえば、ちょっとしたお祝いや持ち寄りパーティのときに、エディブルフラワーをケーキやゼリーの上に飾ったり、サラダに散らすだけでも、特別感が出ます。
網野さんは、花を見に来た方が、エディブルフラワーを見たときに「うわー!」って、喜ぶ顔が嬉しいそうで、食卓にそんな笑顔が届けられたらとおっしゃっていました。
THE 東京仕事人「日本エディブルフラワー協会公認農家」のページはこちら
▽https://tokyogrown.jp/special/professional/detail?id=658290
島田さん
網野さん
エディブルフラワーを保存するときは、濡らしたペーパータオルなどにふんわり包み、タッパーなどに入れて潰れないようにして冷蔵庫で野菜と同じ場所で保管してください。