HUNTING

TOKYO Xの基本情報

食品成分TOKYO X
廃棄率0%
エネルギー291kcal
水分58.0g
たんぱく質18.3g
脂質22.6g
炭水化物0.2g
灰分0.9g
重量100g

平成9年に新系統豚「トウキョウ X」として認定された新しい豚です。
食肉となったトウキョウ Xは「TOKYO X」と表記して区別しています。

(左の食品成分表は文部科学省栄養成分データベースの「豚肉ロース(脂身つき)」を参考に作成しています)

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東京の豚「TOKYO Xの秘密を探る」

衝撃のおいしさ

初めてTOKYO Xを食べたとき、なめらかできめの細かい肉質とうまみ、ジューシーな脂の甘さに驚きました。
TOKYO X生産者組合の澤井さんとTOKYO Xのお肉を流通させている食肉卸のミートコンパニオンさんに、おいしさの秘密を伺いました。

「TOKYO X」は、1988年に東京都畜産試験場の研究者が姉妹都市の北京市との友好都市技術交流で「北京黒豚」の質の良さにビックリし、「これをベースにおいしい豚肉の改良ができないか?」と思ったことがきっかけだそうです。
その後、北京市から譲渡を受け、7年の歳月をかけて、北京黒豚をもとに日本で一般的においしいとされているバークシャー種(いわゆる黒豚)と繊維が細かいデュロック種を交配し、おいしさを求めた改良を重ねて「トウキョウ X」として新たな品種が誕生したそうです。

おいしさの秘密

失礼かな?とも思ったのですが、TOKYO Xのお値段が高い理由も伺ってみました。
一般的に飼育されている豚が1回に10〜12頭出産するのに対し、トウキョウ Xは7頭くらいしか出産できず、一般的な肥育期間は半年ですが、トウキョウ Xは、約7~8か月をかけて育てます。

トウキョウ Xは国産の米を15%含む比較的低カロリーのエサを使用しています。高カロリーだと早く育ちますが、肉をおいしくするのにじっくり育てるため、豚の成育状況に沿って段階ごとにエサを変えるそうです。
トウキョウ Xが食べるエサは、国産のお米以外に、大豆粕、大麦、トウモロコシは少々でポストハーベストフリーおよび非遺伝子組み換えのとうもろこしや大豆を与えていて安全とおいしさにこだわっています。
また、病気やストレスに弱いため、通常の品種よりも広い面積でゆったりと飼育しています。また、母豚のお乳の出が弱いので他の品種の母豚に里子に出したりするそうです。

「おいしさ」を追求した豚

一般的に畜産は経済効率や生産性を考えて、多産でエサが少なく済んで、肥育期間がなるべく短いことが求められるのですが、トウキョウ Xは、あえて、「おいしさ」を追求しています。
味覚センサーで測ったら、一般的な国産豚よりも10%うまみが強く、疲労回復を助けると言われているビタミンB1が約4倍も多く含まれていたそうです。(味香り戦略研究所による測定結果より)
おいしいけれど、育てるのが難しいトウキョウ Xを育てている農家さんは、現在東京に6軒、都内の農業高校が1軒です。東京都以外で委託している農家が9軒あるそうです。

加工工場に潜入!

TOKYO Xの加工工場に入らせていただきました。
白衣を着て帽子をかぶって、手洗いとほこりを飛ばす装置を経て、特別に入らせていただきました。

低温倉庫に背中から半割になったTOKYO Xがたくさんぶらさがってます。
島田より大きいです!

出荷時に110~115kgほどで、肉になった状態を見せていただきましたが、皮や骨、内臓、脂に至るまで捨てるところがないとおっしゃってました。
見て。このサシ!すっごいおいしそうです!
ちなみに、お話を伺った生産者さんは、いつもTOKYO Xで野菜炒めを作っているそうです。
絶対、おいしいよ。それ!

流通について

TOKYO X 生産組合を通じて青梅畜産センターが純粋交配して血統を管理したトウキョウ Xの親豚が配布されています。決められた個体以外や多品種との交配は禁止されています。
トウキョウ Xは離乳時に、1頭1頭耳にタグをつけて、データーベースに登録して、生産から消費者までのトレサビリティを行っています。商品に個体番号を表示しネット上でこの番号より履歴が分かるようになっているそうです。
現在年間1万頭ほどのトウキョウ Xが出荷されていますが、青梅畜産センターの畜舎の新築が行われると、維持豚が倍増し近い将来は2万頭ほどに生産量が増える予定だそうです。

島田さん

誇れる名産品「TOKYO X」

スペインにはイベリコ豚がありますが、東京にはTOKYO Xって誇れる名産品だと思います。
オリンピックにいらっしゃるお客様にぜひ食べて欲しいですね!

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