江戸東京野菜とは、種苗の大半が自家採種または近隣の種苗商により確保されていた江戸から昭和中期(40年代)までのいわゆる固定種の野菜、または在来の栽培法等に由来する野菜です。江戸時代から人々の食生活を支えてきた江戸東京野菜ですが、農地の減少のほか、収穫量が少なく栽培に手間がかかるということもあり、一時は、その姿が食卓から消えつつありました。しかし、今日まで引き継がれてきた命を絶やしてはいけないと、現在、伝統野菜を普及させようという活動が広がっています。
江戸東京野菜には、それぞれに歴史や開発についての物語があり、味や形など個性豊かで魅力にあふれています。現在52種類(2023年10月現在)がJA東京中央会に認定されており、季節は限定されますが、JAの店舗で購入できるほか、江戸東京野菜を食材として使うレストランも増えています。こちらでは主な9品目をご紹介します。