HUNTING

東京ビーフの基本情報

食品成分肉類/うし
廃棄率0%
エネルギー193kcal
水分67.0g
たんぱく質21.3g
脂質10.7g
炭水化物0.6g
灰分1.0g
重量0.1g

東京育ちの牛肉のブランドです。
神戸牛や松阪牛などと同じ黒毛和種という肉用牛です。

HUNTING

東京ビーフをハント!

東京ビーフの牧場に潜入!

日本の牛肉の自給率は36%です(農林水産省『総合食料自給率(カロリー・生産額)、品目別自給率等』より)
そんなに低い自給率の食材である肉牛を東京で育てていると聞き、特別に許可を得て見学しに伺わせていただきました。
都内に牧場があると聞き、伺わせていただいたのは八王子の山本さんの牧場です。牧場の後ろには住宅地が広がっています。

肉牛が育つまで。

一般的に牛は、母牛に1頭の子牛を生ませ約30ヵ月間育てお肉として出荷します。
肥育期間が長いので、有名な肉牛の産地では、母牛に産ませた子牛を買ってきて、肥育だけするのが一般的です。
山本さんのところでは、牛の出産から肥育までをすべて行っています。
母牛は1生のうち、だいたい10回出産するそうです。
生まれて間もない子牛が居たのでミルクをあげるお手伝いをしました。

牛用の粉ミルクです。甘い香りがしました。
お湯にミルクを入れてホイッパーで溶いていると子牛達がヨダレを垂らしながら鳴きます。ミルクを催促しているためです。
いつもは1日2回に分けて飲ませるそうです。

耳についている黄色いものはなに?

ところで大人の牛が耳にしているイヤリングのような黄色いタグですが、2001年にBSEという病気が確認されたことをきっかけに、全国の牛を個別に情報管理するために「牛トレーサビリティ」という制度ができました。
日本にいるすべての牛は、「独立行政法人 家畜改良センター」に届け出を出し10ケタの数字からなる「個体識別番号」が記された「耳標」というタグを両方の耳に付けることが義務付けられています。
個体識別番号には、牛の生年月日や生まれた場所、性別、牧場主などの管理者名、母牛の個体識別番号、そして種別(黒毛和種など)が記されています。
両耳に付けられているのは、万が一片方が落ちてしまっても、もう一方でその牛を識別して再発行するためだそうです。

牛のお父さん

肉牛はメス牛ばかりだったので、山本さんに「牛のお父さんってどこですか?」と尋ねたところ、これを持ってきてくださいました。牛の凍結精液です。
え?この子牛達のお父さんは、みんな一緒?!しかも冷凍。
メス牛が発情するまで様子を見て、ストロー状の容器に封入され凍結保存された精液を人工授精します。1度ではうまくいかないこともあるので、受精後も注意深く観察するそうです。
牛は出産するまで10か月かかります。人間と同じぐらいですね。
1年から1年2ヵ月毎に1頭しか出産しないため、山本さんのところでは子牛に名前を付けて大事に育てていらっしゃいました。
山本さんに、東京ビーフのおいしい食べ方を伺ったら、自分の飼ってた牛は、思い出して変な気分になるから食べられないっておっしゃってました。
手塩にかけて可愛がっていらっしゃるのが、よく分かりました。

牛のごはん。

ところで、牛のエサってなんでしょう。島田は草だと思っていました。
草だけを食べて育った牛は脂がのらないそうです。
東京ビーフはブレンドの配合飼料を年齢ごとに内容を変えているそうです。
エサになる配合飼料の成分をこっそり見せていただきましたが、トウモロコシや大麦、玄米などの穀物の他、米ぬかや大豆やなたねの油粕やおからなど、肉質にほどよくサシが入るように配慮されていました。

そして、牛の敷きワラは、糞と混ぜて発酵させて、有機肥料として販売するそうです。
言われてみて、気が付いたのですが、山本さんのところは農場なのに全然臭くないんです。
住宅地が近いので、なるべく匂いがしないように配慮なさっているそうです

青ヶ島と東京ビーフ。

山本さんのところでは一貫して育てていますが、東京ビーフは「東京で育てられる」ことが義務付けられています。青ヶ島で生まれた子牛を八王子や多摩地区などの牧場で肥育しているケースもあります。
青ヶ島は、東京都なのに日本一人口が少ない約160人の村です。
青ヶ島での最大行事は、毎年8月10日に「牛祭り」という島の一大イベントを行うそうです。
和牛の品評会をはじめ、還住太鼓の演奏、90kgの丸石を持ち上げる力自慢、全員参加の島踊りなどが行われる楽しいイベントだそうです。牛がとても大事にされているのが分かりますね。

東京ビーフの味の特徴

東京ビーフを調理してみました。
肉のキメ細かく綺麗にサシ(脂肪)が入った肉質で、脂の融点が低いため口に入れた途端に溶けて、脂の甘味と濃厚な肉の旨味があるため、シンプルに肉のうまみを味わえるローストビーフを作ってみました。
わさび醤油などで食べるのがおススメです。
ぜひお試しください!

▽レシピ「東京ローストビーフ」
https://tokyogrown.jp/recipe/detail?id=855885

島田さん

山本さん

ひとこと

(島田)
子牛のうるんだ瞳が本当に可愛らしくて、見ているだけで幸せな気持ちになりました。
大事に育てられた命をいただいているのだと、改めて感じました。
(山本さん)
牛が好きでこの仕事を始めました。休みもないし、大変なことも多いけれど楽しんでやっています。

ページトップへ