緒方湊の誌上セミナー

STUDY 17

リンゴの知られざるパワー

実はリンゴにはポリフェノールがたっぷり
アンチエイジング効果が期待できます!

アンチエイジング効果といえば、「抗酸化作用」です。
活性酸素を消去し酸化を防ぐ、「抗酸化作用」があるものとしてポリフェノールの含まれているブドウをイメージされることが多いと思いますが、リンゴもおすすめです。
リンゴには様々なポリフェノールが含まれており、それらを総称して「リンゴポリフェノール」と呼ばれます。

美白、ダイエット、疲労回復に効果

リンゴポリフェノールの半分以上を占めるのが「プロシアニジン」です。
プロシアニジンは緑茶やブドウよりも強い抗酸化作用があり、美白効果が得られる可能性もあることが分かっています。
またプロシアニジンは体内への脂肪吸収を減らすことも分かっているので、ダイエットに効果があると言われています。
そしてリンゴには「リンゴ酸」があり、疲れの原因となる乳酸を分解し新陳代謝を高めるので、疲労回復に役立ちます。

東京にあるリンゴ畑
(日野市・由木農場)

京王線下り列車で多摩川を渡り、聖蹟桜ヶ丘駅を越えて左手に丘陵を見ながら、次の百草園駅で下車します。
この丘陵は多摩川と大栗川に挟まれた七生丘陵の東端にあたります。
今日お伺いするのは百草・倉沢地区の万蔵院台と呼ばれる小高い台地でリンゴやブルーベリーを栽培されている「由木農場」さんです。

由木家は安土桃山時代からの歴史あるお家とのこと。母屋近くには高さ数十メートルの立派なイチョウの木が数本あります。
農場のある「万蔵院台」には神社があり、由木家も御祖父様の代まで代々神主だったとのことです。
由木農場で栽培されているリンゴは季節によって変わりますが「ふじ」「陽光」「紅玉」「ぐんま名月」「シナノゴールド」「金星」などです。
今回、リンゴ狩りをさせて頂いたのは「高密植わい化栽培」のリンゴ「ふじ」です。

注目を集める
リンゴ高密植わい化栽培

スッキリとした感じです

リンゴの樹をコンパクトに

一般的なリンゴ栽培(普通栽培)では、リンゴの樹を二股に分けて樹形を作っていくので、横に大きく広がっていきます。その場合、整枝作業や収穫時での作業時間が増え、身体への負担も大きいのが現状です。
コンパクトになる性質の台木(わい化の台木)に接ぎ木をすることで、樹をわい化(コンパクト化)し、面積あたりに多くの木を植えることができるのが「わい化栽培」です。
一列にきれいに並んでいます

手入れがしやすい

「高密植わい化栽培」とは、慣行のわい化栽培に比べ、さらに樹間が狭い栽植密度となり、整然と列状に樹を植えるので、手入れがしやすいので作業効率がアップします。
将来、収穫を機械化しても十分対応できる栽培方法です。
リンゴは太陽がつくる

日光が全てのリンゴに当たる

リンゴは太陽がつくる、というくらい日光が大事になります。
「高密植わい化栽培」することで、万遍なくすべてのリンゴに日光が当たります。
高密植わい化栽培

一番の特徴

「高密植わい化栽培」の一番の肝は「下垂誘引作業」とのことです。
側枝は切らずに下垂誘引することが剪定に変わる技術として重要になります。

リンゴ狩りしてみる

香りが強いものは完熟のサイン

リンゴを選ぶ

  • ・日当たりがよい場所になっているもの(リンゴは太陽がつくる、というくらい日光が大事)
  • ・太陽を背にリンゴを選ぶ(色のチェック)
  • ・お尻に丸みがあり、お尻が緑色ではなく黄色みがかったもの(完熟して甘みが多い)
  • ・香りが強いものは完熟のサイン
  • ・ツルが太い(栄養の吸収が良い)

収穫方法

  • ・ツルの部分を人差し指で押さえ、優しく持ち上げるように収穫します(引っ張らない)
  • ・軸の全部を実から外すのはNGです(軸を残すことで乾燥から防ぐ役割があります)

東京のリンゴの特徴

柿の条紋のような模様

暖地で育つリンゴ

東京の年平均気温は15.4℃です。
東京は比較的暖かく、リンゴの花が開花するのも早くなりますので、東京のリンゴはじっくり完熟します。
特にリンゴ狩りで収穫するリンゴは樹上完熟しているものが多いのが特徴です。
由木さんによると、東京のような暖地のリンゴは、完熟すると柿の条紋のようなスジ模様が現れます。この条紋があるリンゴは糖度が高いとのことですので、見つけたら収穫してみましょう。
由木農場

由木農場

〒191-0033 東京都日野市百草1072
営業時間 12:00~16:00
TEL/FAX 042-591-2961

交通アクセス
<京王バス>(聖蹟桜ヶ丘駅~高幡不動駅)
「中和田」バス停下車、徒歩約3分
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