暑い夏を乗り切る ミョウガ!
独特の香りとシャキシャキした食感が魅力のミョウガは、冷や奴やそうめんなどの薬味に欠かせない野菜です。
文京区にある「茗荷谷(みょうがだに)」はこのミョウガと関係があるのでしょうか?
頭をスッキリさせたい時、眠気覚ましにも効果があるといわれる「ミョウガ」をご紹介します。
暑い夏を乗り切る「冷や汁」
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焼いたアジ、イワシなどの近海魚をほぐし、焼き味噌をのばした汁に、豆腐、きゅうり、青じそ、ミョウガなどの薬味を入れて食べる冷たい汁物料理の「冷や汁」は宮崎県をイメージされがちですが、全国各地にあります。
江戸時代、せっかちな江戸っ子は「ぶっかけ飯」が大好きで、冷や汁、深川めしは人気がありました。徳川家康も冷や汁が好きだったと言われています。また家康はゴマを日常的に食していましたので、冷や汁にもゴマはたっぷりと使用されています。
ゴマは古くから神秘的な力を持つ食材とされてきました。目先をつくろうことを「ごまかす」といいますが、この言葉はどんな料理でもゴマを加えればおいしくなることから生まれました。
<冷汁の作り方>
- ・アジの干物 ・・・・・・ 中2枚
- ・キュウリ ・・・・・・・・ 3本
- ・木綿豆腐 ・・・・・・・・ 1丁(300g)
- ・大葉 ・・・・・・・・・・・・ 1束(10枚)
- ・ショウガ ・・・・・・・・ 1片
- ・ミョウガ ・・・・・・・・ 適量
- ・すりゴマ ・・・・・・・・ 大さじ4
- ・味噌 ・・・・・・・・・・・・ 大さじ2~3
- ・ダシ汁 ・・・・・・・・・・ 4カップ
- ・ダシ昆布 ・・・・・・・・ 適量
- ・ゴマ ・・・・・・・・・・・・ 適量
- ① アジの干物を焼き、身をほぐします。すぐにほぐすと身が取れ易いです。
- ② アジの頭と骨とダシ昆布を入れてダシを作ります。
- ③ きゅうり、ミョウガは薄い輪切りに、大葉とショウガは千切りに刻んでおきます。
- ④ ゴマはよく煎っておき、豆腐は軽く水切りしておきます。
- ⑤ すり鉢で煎ったゴマをすり、味噌を混ぜ合わせてさらによくすります。
- ⑥ ⑤をすり鉢に均一に塗り広げて、すり鉢を逆さにして直接火にあてます。焦げ目がついたら、火からおろして①のアジの身を加えて混ぜ、②のダシ汁を少量ずつ加えてのばしていきます。
- ⑦ ダシ汁でのばしながら、適当な大きさに手でちぎった豆腐を入れます。きゅうり、大葉、ショウガ、ミョウガを冷や汁に入れます。
- ⑧ 麦飯を器に盛り、冷や汁をかけてできあがりです。
茗荷谷とミョウガ
- 写真:教育の森公園 占春園
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文京区に、「茗荷谷(みょうがだに)」という地名があります。これは江戸時代に早稲田村(現在の新宿区早稲田鶴巻町)からこのあたりまでが「早稲田ミョウガ」の産地だったことが由来です。切り立った崖の下に清水が湧き、周囲でミョウガがたくさん採れたことが分かる文献や地図が残されています。