シンプルに塩コショウだけで味わいたい希少肉
豚肉はTOKYO Xしか口にしたことがないというのは、まさに生産者ならでは。うらやましい限りです。北京黒豚、バークシャー種、デュロック種から作出されたTOKYO Xは、1991年に東京都畜産試験場で品種改良試験が開始され、1997年7月に国内初の合成品種の系統豚として日本種豚登録協会に認定されました。澤井さんが教えてくれた特徴のほかに特筆すべきは、TOKYO Xの脂身のおいしさ。融点が低いためすぐに溶け、そのおいしさを堪能するにはシンプルに塩コショウで焼くだけが最高です。しかしすぐれた肉質で知られるTOKYO Xの流通量がほかの種と比べて少ないのはなぜでしょう。おいしくて高く売れるのなら、数多くの畜産業者がこぞって生産を始めるのではないでしょうか。