オフィス街の京橋に青物市場があったなんて、びっくり!
朝の集合場所は京橋駅近くにある「京橋大根河岸おもてなしの庭」。ツアーは、その庭内にある「京橋大根河岸青物市場跡の記念碑」からスタートしました。
この周辺はかつて、京橋川が流れ、その河岸には江戸時代から昭和のはじめにかけて「青物市場」があったといいます。また、市場には冬になるとたくさんの大根が集まり、いつしか「大根河岸(だいこんかし)」と呼ばれるようになったそうです。オフィス街で市場というイメージのない京橋ですが、大竹さんのお話を聞きながら散策すると、河岸で使われていたという石碑が残されていたり、当時の写真に写っている印刷所があったり。今も当時の面影を残す街だということがわかりました。
散策後、さらに歴史を求めてバスへ。旅のはじまりです。ツアーの前半は、京橋川のように、野菜を各地から運ぶために欠かせなかった「川」を中心に進みます。まずは、隅田川の清洲橋を渡り、小名木川の萬年橋の近くで下車。江戸時代に人や荷物の検査のためにつくられた「川船番所」跡を見学しました。
目の前に広がる小名木川は、当初は塩を運ぶために整備された川だといいます。その後、現在の利根川の基礎を形づくった河岸改修工事「東遷事業」から、小名木川と利根川がつながり、東北方面や江戸近郊の野菜が江戸に運ばれるように。当時は富士山が見え、そのなかをたくさんの野菜を乗せた船が往来していたそうです。きっと、とても風流な景色が広がっていたんですね。