写真左から、「ミスターとうきょう漁業」西田さん、小池都知事、「ミズとうきょう農業」梅村さん、「ミズとうきょう林業」飯塚さん。
東京都は、農林水産業の活性化と将来の担い手の確保を図ることを目的として、東京農業・林業・水産業の各分野から、広報活動を担う若手リーダーを『ミズとうきょう農業』『ミズとうきょう林業』『ミスターとうきょう漁業』に任命しました。
今後、東京の農林水産業の魅力を発信する広報活動を展開していきます。
任命にあたり、令和6年2月16日に東京都庁第一本庁舎で就任式が開催されましたので、その模様をお伝えします。
任命証交付
就任式では、小池都知事から「ミズ・ミスターとうきょう」の3名に任命証が交付されました。
この任命証は、東京都内の多摩地域で生育し、その地区で生産・認証された木材「多摩産材」で作られた紙が使用されています。
「ミズ・ミスターとうきょう」に任命された、お三方の就任挨拶。
■『ミズとうきょう農業』梅村 桂さん
梅村さんは、2019年に日野市で新規就農されました。
「お隣さんちで採れた野菜だよ!」
東京でも、それくらい近い距離感で畑と食卓が繋がってほしい。
そんな想いから、2023年に農業経営を法人化して、株式会社ネイバーズファームを設立、代表取締役に就任しました。
日野市の街中で、近い距離感で畑と食卓が繋がることを目指し、「街の行きつけ農園」として野菜を栽培・販売しています。
梅村さん:「今回、大役をいただき嬉しく思います。私は、日野市で新規就農して5年になります。東京の農業は、その立地からベストなタイミングで生産物を提供できることや、消費者の皆さんが一緒に農業を盛り上げてくれることが、とても面白いです。
一方で、農地の確保が難しいなど、様々なハードルがありますが、若い人たちの道しるべとなり、農の魅力を発信していきます。若い力と一緒に盛り上げていきたいです。」
と、挨拶されました。
『ミズとうきょう農業』梅村 桂さん
■『ミズとうきょう林業』飯塚 潤子さん
飯塚さんは、2013年に「林業の現場をやりつつ、新しいことにチャレンジできそう」との思いで、西多摩郡檜原村にある株式会社東京チェンソーズに入社。
林業を通じて美しい森林を育み、木と人との関係を繋ぎ合わせることで、自立・持続可能な林業を目指しています。
飯塚さん:「大役をいただき、ありがとうございます。自分は、うっかり“木こり”になってしまいましたが、“木こり”にはならずとも、木や森に携わることはできます。
持続可能な林業には、様々な人の関与が必要だと考えています。小さくても成功事例を作り、東京の林業をPRすることで、うっかり“木こり”になる人が出てきたら嬉しいです。」
と、挨拶されました。
『ミズとうきょう林業』飯塚 潤子さん
■『ミスターとうきょう漁業』西田 圭志さん
西田さんは、大学卒業後の2015年に、三宅島漁業協同組合の実施する長期漁業研修の第3期生として就業。
研修終了後の2018年に、三宅島漁業協同組合に加入して、西丸船主として独立されました。
東京都の水産業は、伊豆諸島や小笠原諸島などの島しょ地域を中心とした広大な海域を漁場として漁業が営まれています。
日々多くの水産物が消費される東京において、資源の持続性に配慮した漁業の実現を目指されています。
西田さん:「任命いただき、ありがとうございます。大学では、水産資源学という、いかに魚を持続的に使っていくかを研究する学問を学びました。その学びを生かして、一般消費者の皆さまにも、サスティナビリティな消費に興味を持ってもらえたら嬉しいです。」
『ミスターとうきょう漁業』西田 圭志さん
小池都知事からの激励メッセージ
このたび、『ミズとうきょう農業』『ミズとうきょう林業』『ミスターとうきょう漁業』に就任された3名の方は、3つの重要な一次産業の担い手です。
現場にいるからこその、課題認識や目標についてお話してくれました。
一次産業はすべての産業の基本ですが、担い手がなかなかいないのが現状です。アカデミックな部分と、現場で積み重ねた経験による力を、ぜひ、先頭に立って発揮してただきたいです。
▪(『ミズとうきょう農業』の梅村さんに対して)
東京農業を牽引していくこと、続く人が出てくることを期待しています。現実には色々な苦労があると思うし、ITも新しい課題ですね。ご活躍に期待しています。
▪(『ミズとうきょう林業』の飯塚さんに対して)
東京の木は、今が切り時です。どう活かしていくのか、このタイミングこそ重要だと思います。ロボットなどを使って、若い皆様が活躍してくれると良いですね。たのもしく思っています。
▪(『ミスターとうきょう漁業』の西田さんに対して)
「みらいの東京戦略(東京未来ビジョン懇談会)」で、“温暖化で魚種がかわっている”というお話を頂戴しました。ご自分の船を持ち、漁獲量も体で知っていただいている西田さんには、アカデミックをベースにして、現場で積み上げられた経験を活かしてほしいです。
3つの分野のどれもが大事です。これからは3人で連携し、将来性のある産業であるというメッセージを、どんどん発信して欲しいです。よろしくお願いします。
今後の広報活動
『ミズ・ミスターとうきょう』のお三方には、今後、東京都主催の就業体験会や食のイベント等へ参加していただき、東京都の農林水産業の魅力のPR活動等を、SNSなど多様な媒体にて発信をしていきます。
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東京グロウン/TOKYO GROWN