ハウス内の温度管理に細心の注意を払う
1月から5月頃までの摘み取りが終わるとすぐに、翌年に向けた作業が始まります。苗を取り払った後、8月頃までは土にビニールをかぶせて太陽熱消毒、9月に入ると苗の定植、花の開花と同時にミツバチを入れて受粉作業が行われ、12月頃にようやく実が色付きます。一番重要なのは温度管理。8度以下になると暖房、25度以上になると扇風機で風を送ります。
福島浩幸さんが経営するイチゴ摘み取り園「フクシマストロベリーファーム」は、西武新宿線の小平駅から徒歩で約10分のところにあります。福島さんのお話を聞きに、丹精込めて育てたイチゴの甘い香りが漂う、ビニールハウスを訪ねました。
「もともとうちは梅農家。このビニールハウスがあった場所も梅林だったんですよ」と福島さん。今から12年ほど前にイチゴの摘み取りを始めました。
「きっかけは農業協同組合から“小平でもイチゴの摘み取りができないか?”という話が持ち上がっているのを聞き、それじゃあ、うちでやってみよう!と思い立ったことだった」といいます。小平の農業の活性化につながれば、という思いもあったそうです。
最初の年は、栽培装置の工事が遅れたために、苗の定植をする時期がずれ込み、想定していた量を生産できませんでした。また、イチゴの品種もいろいろ試した結果、ようやく紅ほっぺ、かおり野、やよいひめの3品種に落ち着きました。3品種ともそれぞれ酸味、甘さ、香りが違うので、食べ比べも楽しめるそうです。
「お客様から”おいしかったよ!”という言葉をもらうと、苦労も吹き飛びます」と福島さん。梅を栽培している時には消費者の生の声を聞くことがほとんどなかったので、イチゴを手渡しながら直にお客様と接することが何よりもうれしいといいます。
「毎年来てくださるお客様も年々増えてきました。その方たちのためにも、もっともっとおいしいイチゴを作り続けていきたいと思っています。」
1月から5月頃までの摘み取りが終わるとすぐに、翌年に向けた作業が始まります。苗を取り払った後、8月頃までは土にビニールをかぶせて太陽熱消毒、9月に入ると苗の定植、花の開花と同時にミツバチを入れて受粉作業が行われ、12月頃にようやく実が色付きます。一番重要なのは温度管理。8度以下になると暖房、25度以上になると扇風機で風を送ります。
ファーム内で採れた完熟のイチゴの一部は、果肉をつぶさずに無添加のジャムに加工しています。このジャムは小平商工会が小平という街にふさわしい商品・製品・サービスを認定し、その魅力を知ってもらうことを目的としたプロジェクト「コダイラブランド」の一つに認定されており、地域にも貢献しています。