山の雪景色
東京都の面積の約4割は森林で、その多くは多摩地域に広がり、優良な多摩産材が育まれています。多摩産の木材は古くから多摩川の水運を利用して運ばれ、江戸の街並みを作る家屋などにも利用されてきました。東京都の水瓶でもある奥多摩湖を取り巻く山々の冬。雪が降れば写真のような美しい風景を見せてくれますが、雪国とは異なり一冬雪に埋もれるということはありません。日当たりのいい斜面の雪は数日で溶け、そこでは休むことなく林業の仕事が行われています。冬の森林は樹木の生長が休止するため、枝打ちなどの作業に適した季節でもあります。そして春は植栽の季節。多摩地域の山々では50、100年という単位で世代を超えた作業が続けられています。


