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東京は、実は豊かな食の生産地です。近年、東京都内で、東京産の野菜や魚介類、畜産物、卵、調味料などにこだわったメニューを提供する飲食店が増えています。今回は、都心からアクセスしやすく、東京産食材を積極的に取り入れている3店舗をご紹介します。食への関心が高い方にも、東京の食文化をもっと知りたい方にも、ぜひ訪れてみてほしいお店ばかりです。

花ごよみ東京(ホテル龍名館東京・日本橋)

ホテル龍名館東京の15階にある「花ごよみ東京」。1899年創業の老舗旅館を母体に持ち、120余年にわたり東京で会席料理の伝統を受け継いできました。現在は、東京産食材を使った「東京ブッフェ」などを提供しています。和食の調理技術を生かした料理をブッフェスタイルで楽しめるのが魅力です。

花ごよみ東京(ホテル龍名館東京・日本橋)

くり返し来店するお客様も、訪れるたびに新たな料理や食材と出会える
写真提供:花ごよみ東京

使用する東京産食材は、八王子市にある中西ファームの野菜、同じく八王子市にある小林養鶏場のブランド卵「八玉子」。濃厚で甘みがある八玉子は、天然の地下水を使用した無農薬野菜を飼料にして育つニワトリの卵です。

小規模な産地が多い東京野菜は、生産者が一つひとつに目を配り、手間暇をかけて育てられるのが特徴です。「野菜しゃぶしゃぶ」では、約20種類の東京野菜を楽しめます。昆布だしにくぐらせ、木の実や鶏ひき肉入りの「食べるドレッシング」や自家製玉ねぎドレッシングなどで味わいます。「玉子焼き」には八玉子を使用。先代の料理長から25年間受け継ぐレシピで職人が一本一本焼き上げる、優しい味わいの一品です。

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約20種類もの野菜が楽しめる「野菜しゃぶしゃぶ」
写真提供:花ごよみ東京

生産者との直接取引により、東京で採れた新鮮な野菜や卵が届きます。副料理長の宮下さんは、「東京ブッフェを通して、普段何気なく口にしている食材にも東京でつくられているものがあるということを知っていただければ嬉しいです」と話します。

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副料理長の宮下将一さん
写真提供:花ごよみ東京

ボンサルーテ・カフェ(ホテルグレイスリー田町・芝浦)

芝浦運河のほとりに立つホテルグレイスリー田町の1階にある「ボンサルーテ・カフェ」。店名は「良い」を意味するフランス語の「ボン」と、「健康」を意味するイタリア語の「サルーテ」を合わせて付けられ、「野菜のおいしいレストラン」をコンセプトに掲げています。

ボンサルーテ・カフェ(ホテルグレイスリー田町・芝浦)

朝食のみブッフェ形式で営業
写真提供:ボンサルーテ・カフェ

年間を通して手に入りやすいアブラナ科の野菜である「シントリ菜」や、現在の江戸川区である小松川村が名前の由来とされる「ごせき晩生小松菜」をはじめ、練馬ダイコンや寺島ナス、内藤カボチャ、千住一本ネギなど年間を通じて約20種の野菜を取り扱います。調味料も東京産にこだわり、あきる野市にある近藤醸造株式会社の「五郎兵衛醤油」、株式会社あぶまたの「江戸甘味噌」などを使用しているメニューもあります。

「もみじのたまごプリン」は、青梅市にあるかわなべ鶏卵農場の「もみじ卵」を使った自慢の一品。他にも、季節によって「シントリ菜のお浸し」「内藤カボチャのサブレ」「寺島ナスのスプレッド」など、江戸東京野菜をたっぷり楽しめるメニューが並びます。

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料理長の加藤仁思さん
写真提供:ボンサルーテ・カフェ

料理長の加藤さんは、「東京で野菜が採れるというイメージがない方が多い中、野菜本来のおいしさを知ってもらうとともに、東京にもこれだけの野菜があるという認知を広めています。店のスタッフを連れて生産者に会いに行ったり農業体験をしたりといった活動も続けていきたいです」と話してくれました。

cusavilla(西麻布)

西麻布に佇む「cusavilla」は、東京産食材を使ったコース料理を提供する完全予約制レストランです。「草片(くさびら)」と表記することもある店名は、古来中国における野菜の総称に由来し、イタリア語で「別荘」や「安らぎの地」という意味を持つ「villa」とかけて、「野菜によって心も体も癒されるように」との思いが込められています。

日本の四季をさらに6つの季節に分けた「二十四節気」や、二十四節気の一気を3つに分けた「七十二候」になぞらえ、季節に沿った野菜料理を提供するというコンセプトのもと、仕入れの状況や食材の状態を見ながら2週間ごとにメニューを入れ替えるという徹底したこだわりが特徴です。

cusavilla(西麻布)

西麻布の地下に店舗を構える
写真提供:cusavilla

コース料理のメニューには、寺島ナスやミョウガ、ゴーヤ、ビーツ、モロッコインゲン、まくわウリ、金糸ウリなど、個性豊かな野菜が並びます。帖地シェフが特におすすめするのが「アユ」。「東京産の川魚ならではの繊細な風味を、ぜひ味わってほしい。」と話してくれました。

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帖地シェフおすすめの「アユ」
写真提供:cusavilla

「Altaコース」や「Bassaコース」など複数のラインナップを展開。年間を通して楽しめる「ミネストローネ」や、その時季によって野菜が変わる「季節野菜のサラダ」など、コースごとに異なる料理が楽しめます。

帖地シェフは「生産者と対話を重ねながら、移りゆく季節ならではの香りや、食材の持つ個性を最大限に引き出す料理を追求して提供しています。東京という土地だからこそ表現できる料理を、これからも探求し続けていきます。」と話します。

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シェフの帖地華菜恵さん
写真提供:cusavilla

東京の食を、東京で味わう

都会のイメージが強い東京ですが、実は豊かな農業と食の歴史があり、江戸時代から受け継がれる伝統野菜や卵、魚など、さまざまな食材が集まる場所です。
今回紹介した3店舗はブッフェ形式やコース料理などそれぞれの特徴がありますが、「東京産食材のおいしさを伝えたい」という想いは共通しています。

なお、これらの店舗はいずれも東京都の「とうきょう特産食材使用店」に登録されています。同サイトでは、東京産食材を使った料理を提供する飲食店がほかにも紹介されているので、気になるお店を探してみてはいかがでしょうか。

東京産食材を使った料理を実際に味わうことで、普段暮らしている東京の食の豊かさを、より身近に感じられるかもしれません。ぜひ足を運んで、東京の食の豊かさを体験してみてください。

店名:花ごよみ東京(ホテル龍名館東京15階)
住所:東京都中央区八重洲1-3-22
営業時間:朝食 6:45~10:00(東京ブッフェ)
アクセス:JR東京駅八重洲北口より徒歩3分、東京メトロ銀座線・東西線日本橋駅A3出口より徒歩1分

店名:ボンサルーテ・カフェ (ホテルグレイスリー田町 1F)
住所:東京都港区芝浦3-8-1
営業時間:7:00〜10:00
料金:大人1,980円、小学生1,100円、4歳〜幼児550円
アクセス:JR山手線・京浜東北線 田町駅芝浦口より徒歩約4分、都営地下鉄浅草線 三田駅A4出口より徒歩約7分

店名:cusavilla
住所:東京都港区西麻布4-4-16 NISHIAZABU4416 B1F
営業時間:ランチ 12:00〜13:30(L.O.) 水〜土曜、ディナー 17:00〜20:00 火〜土曜
定休日:毎週月曜・日曜、年末年始、お盆時期
※完全予約制
料金:お任せコース11,000円〜(15~18品)(サービス料・税込)
アクセス:東京メトロ日比谷線 広尾駅より徒歩約10分

荒井名南/Meina Arai

「食で未来を拓く」をコンセプトに、毎日の食卓に寄り添う管理栄養士。3人の子供を育てる母親として、忙しい日常の中でも「健康という土台」を大切にする食事を提案している 。
管理栄養士、フードスペシャリスト、離乳食アドバイザーなどの資格を持ち 、雑誌やWebメディアでの実績も豊富 。現在はレシピ開発のほか、地域のこども食堂に携わるなど、食を通じたコミュニティづくりにも尽力中 。

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東京産をおいしく食べる

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