東京産食材を使った秋の料理教室

TOKYO GROWNが主催する地産地消型の料理教室を、都民の日である10月1日に開催しました。第2回となる今回のテーマは「秋の東京産を知る旬のスイーツレッスン」です。ナシをはじめ、旬の野菜や牛乳、紅茶、砂糖、塩など、東京産や東京で製造されている食材を使った料理を参加者の皆さんと一緒に楽しみました。今回は、料理教室とともに、東京の秋の恵みを味わった様子をレポートします。

東京の食の魅力を、家庭でも。TOKYO GROWNの料理教室が目指すこと

東京都では、野菜や果物、畜産物、水産物、伝統的な調味料や加工品まで、豊かな食が育まれています。

そんな東京都の農林水産物の魅力を発信しているTOKYO GROWNでは、ウェブサイトでの情報発信にとどまらず、「採れたての野菜のみずみずしさ」や「香りに感動する瞬間」など、東京の食を五感で体験し、ご家庭の食卓に東京産の食材を取り入れるきっかけにしてほしいという想いから、料理教室を開催しています。

第1回に続き、講師に吉野知子先生をお迎えし、巣鴨の古民家スペース「かわせみ亭」を舞台に開催しました。

ナシ、牛乳、紅茶、新鮮な野菜、調味料。「東京生まれ」の食材たち

今回使用した食材をご紹介します。

◾️稲城市・矢森園のナシ「新高」
稲城市の矢森園では、「稲城」「新高」「かおり」の3種類のナシを栽培しています。今回使用した「新高」は、ナシの中でも特に大きく育つ品種で、香りの良さと上品な甘み、ほどよい硬さのある食感が特徴です。今回はコンポートにして、カップスイーツに使用しました。

◾️東京産の野菜
東京都内の直売所で揃えたトウガン、コリンキー、スダチを使用しました。コリンキーは、生食できるかぼちゃの品種で、鮮やかな色とパリッとした食感が魅力。スダチはドレッシングに、トウガンも塩もみして生で味わうなど、旬の東京産野菜をさまざまな調理法で楽しみました。

東京産野菜

◾️協同乳業「東京牛乳」
協同乳業株式会社の「東京牛乳」は、東京都内の酪農家から毎日集乳し、東京でパック詰めしている牛乳です。酪農家から工場までの距離は最大でも約40kmと近く、搾乳から殺菌・充填までの時間が短いのも特徴。「濃いのに後味がすっきり」と評価されています。

◾️東大和市・木下園製茶工場の「東京紅茶」
東大和市の木下園製茶工場が、東京都産の茶葉から作る国産紅茶「東京紅茶」。緑茶用の茶葉から紅茶を製造することで、渋みが少なく、甘みのあるすっきりとした味わいに仕上げています。2001年に復刻された、東京生まれの国産紅茶です。

◾️株式会社宮崎商店の「ふるさ糖」
江東区で1918年創業の株式会社宮崎商店が製造する「ふるさ糖」は、粗製三温糖と呼ばれる砂糖です。精製三温糖とは異なり、粗糖を鉄製二重釜で煮詰めて仕上げることで、自然な風味やコクを生かしています。粒子がきめ細かく、まろやかな舌触りも特徴で、料理からお菓子作りまで幅広く使えます。

◾️伊豆大島の海水から作る「海の精 あらしお」
「海の精 あらしお」は、伊豆大島近海の海水100%を原料に、天日と平釜で作る伝統海塩です。黒潮が運ぶ海水を太陽と風の力で濃縮し、平釜でじっくり煮詰めて結晶化しています。にがり成分を適度に残した、まろやかな味わいが特徴です。

 「東京牛乳」、「東京紅茶」、「海の精 あらしお」、「ふるさ糖」

「東京牛乳」、「東京紅茶」、「海の精 あらしお」の3商品はいずれも、東京産の原材料を使用している加工食品、または東京の伝統的手法など生産方法に特徴があると認められる東京都地域特産品認証食品「イイシナ」に認定されています。

会場には、今回使用する食材を実際に手に取って見られるように展示。
参加者は食材の特徴を確かめながら、調理を進めていきました。

「家でも作りやすく」がテーマ。新高ナシのカップスイーツ

今回作ったのは、「新高ナシのカップスイーツ」と「東京産秋の旬サラダプレート」の2品です。まずは、「新高ナシのカップスイーツ」からスタートしました。

今回のカップスイーツは、秋が旬のナシと東京産の牛乳、紅茶、砂糖を使い、家庭でも作りやすいことを意識して考案されたメニューです。

カップの中は、ミルクプリン、東京紅茶のジュレ、新高ナシのコンポートの3層仕立て。それぞれの味わいを楽しめるだけでなく、3つを一緒に口にしたときの組み合わせも楽しめるように工夫されています。

新高ナシのカップスイーツ

東京牛乳とふるさ糖を合わせたミルクプリンは、ふるさ糖のコク深い風味が効いて、バニラエッセンスやリキュールを使わなくてもおいしく仕上がります。その上に重ねるのは、東京紅茶を使ったジュレ。吉野先生は、「煮出してしまうとタンニンが出すぎて濁った仕上がりになるため、茶葉を入れたまま沸騰させないのがポイントです」と教えてくれました。

調理風景

最後のトッピングは「新高ナシのコンポート」です。新高ナシの皮をむいて2cm角に切り、ふるさ糖、レモン汁、水を加えて煮詰めます。
吉野先生から「最初に浮いてくるアクはえぐみがあるのでしっかり取りますが、次からのアクはおいしさの元になるので取りすぎないのがコツですよ」とアドバイスが入ると、参加者の皆さんは真剣に頷きながら手際よく作業を進めていました。

梨のコンポートを盛り付け

直売所で見つけた東京産野菜で、秋の旬サラダプレート

続いては「東京産秋の旬サラダプレート」です。こちらは、レッスン直前に吉野先生が直売所へ足を運び、そのときに手に入った東京産の野菜を使って考えられたメニューです。
スライスした新高ナシとコリンキー、塩もみしたトウガンをレタスに添え、スダチを使用した自家製ドレッシングを回しかけます。

加熱して食べることが多いトウガンを生で使う意外なアイデアに、参加者からも「初めて生で食べる!」といった驚きの声が上がりました。普段は加熱することの多い野菜を別の食べ方で楽しめることも、今回の料理教室ならではの発見です。

東京都が実施している国産米粉を使った食品や料理の普及を目的とした「Tokyo 米粉知新キャンペーン」に合わせ、R Baker(アールベイカー)の米粉を使ったパンも添えられ、彩り豊かな一皿が完成しました。

サラダ

東京産食材のおいしさに感動!参加者の声と吉野先生の想い

いよいよ試食です。参加者の親子は、「東京紅茶と東京牛乳の相性が抜群で、口あたりがよくて食べやすいです」と嬉しそうに話してくれました。

「トウガンを生で食べたのは初めてでしたが、シャキシャキしていておいしい!家庭でも真似してみたいです」「コリンキーはニンジンに似た甘みと歯ごたえがあって面白いですね。スダチドレッシングの酸味がぴったりです」と感想が飛び交いました。

参加した親子

今回の料理教室を通して、吉野先生が伝えたかったのは、東京産食材が身近な存在であることです。

「東京というと、全国のおいしいものが集まる場所というイメージを持っている方も多いかもしれません。私もそう思っていた一人ですが、実は東京産の食材は多くあります。直売所も東京都内にいくつもあるので、この体験を通して東京産の食材が身近にたくさんあることを知っていただきたいです。また、加工品についても、伝統的なものや、こだわった商品が多くあります」と吉野先生。

家庭で東京産食材を取り入れる方法として、吉野先生がおすすめするのが、都内の直売所を訪れること。

「お休みの日には、近くの直売所に足を運んで、旬の野菜を手にとってみるのもよいと思います。また、お砂糖やお塩など、調味料にも東京産のものがあります。毎日料理に使うものだからこそ、取り入れてみるのもおすすめです」

料理教室では、参加者との対話も大切にしています。和やかな雰囲気の中で調理を進めることで、参加者同士が交流したり、参加者から東京産食材についての話を聞いたりすることもできました。

吉野先生を囲んで

身近な「東京の恵み」を、毎日の食卓へ

今回の料理教室では、東京産の食材を使って料理をするだけでなく、食材を見て、触って、香りを感じ、味わうことで、その魅力を五感で体験しました。

スーパーに行けば、一年を通してさまざまな野菜や果物が手に入る今だからこそ、旬の時期にしか味わえないものや、地元でしか手に入りにくい食材に出会うことは、東京の食を知るきっかけになります。

「実は身近なところに、こんなにおいしい東京産食材があったんだ」という小さな気づきが、いつもの買い物を少し楽しくし、地域の食を支える大きな輪へとつながっていきます。

TOKYO GROWNでは、今後も東京の食の魅力を体験できるイベントや料理教室を開催していきます。最新情報はInstagramやウェブサイトで発信していますので、ぜひチェックしてみてください。

荒井名南/Meina Arai

「食で未来を拓く」をコンセプトに、毎日の食卓に寄り添う管理栄養士。3人の子供を育てる母親として、忙しい日常の中でも「健康という土台」を大切にする食事を提案している 。
管理栄養士、フードスペシャリスト、離乳食アドバイザーなどの資格を持ち 、雑誌やWebメディアでの実績も豊富 。現在はレシピ開発のほか、地域のこども食堂に携わるなど、食を通じたコミュニティづくりにも尽力中 。

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東京産をおいしく食べる

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