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REPORT農林水産体験レポ

『晩秋の江戸東京野菜めぐり』

農業編農業編

江戸東京野菜めぐり

/ Visiting Edo Tokyo vegetables /

江戸東京野菜の歴史と味を訪ねるバスツアー

江戸の昔からつくられ、親しまれてきたという「江戸東京野菜」。その魅力をもっと知りたいと、秋の終りを告げる11月に、東京都農住都市支援センター主催の『江戸東京野菜めぐり』に参加してきました。
江戸東京野菜の普及活動を行う伝統野菜研究会の代表・大竹道茂さんと一緒に、バスで江戸東京野菜ゆかりの場所を巡る1日。希少な「亀戸大根」や小松菜の収穫体験もでき、東京の野菜をより身近に感じられたバスツアーでした。

オフィス街の京橋に青物市場があったなんて、びっくり!

朝の集合場所は京橋駅近くにある「京橋大根河岸おもてなしの庭」。ツアーは、その庭内にある「京橋大根河岸青物市場跡の記念碑」からスタートしました。
この周辺はかつて、京橋川が流れ、その河岸には江戸時代から昭和のはじめにかけて「青物市場」があったといいます。また、市場には冬になるとたくさんの大根が集まり、いつしか「大根河岸(だいこんかし)」と呼ばれるようになったそうです。オフィス街で市場というイメージのない京橋ですが、大竹さんのお話を聞きながら散策すると、河岸で使われていたという石碑が残されていたり、当時の写真に写っている印刷所があったり。今も当時の面影を残す街だということがわかりました。
散策後、さらに歴史を求めてバスへ。旅のはじまりです。ツアーの前半は、京橋川のように、野菜を各地から運ぶために欠かせなかった「川」を中心に進みます。まずは、隅田川の清洲橋を渡り、小名木川の萬年橋の近くで下車。江戸時代に人や荷物の検査のためにつくられた「川船番所」跡を見学しました。
目の前に広がる小名木川は、当初は塩を運ぶために整備された川だといいます。その後、現在の利根川の基礎を形づくった河岸改修工事「東遷事業」から、小名木川と利根川がつながり、東北方面や江戸近郊の野菜が江戸に運ばれるように。当時は富士山が見え、そのなかをたくさんの野菜を乗せた船が往来していたそうです。きっと、とても風流な景色が広がっていたんですね。

亀戸大根のおいしいお弁当を発祥の地で、ぱくっ♪

小名木川のあとは、浮世絵にも出てくる「中川口」や「新川の火の見櫓」を見学し、お昼の休憩地・香取神社へ。亀戸にある香取神社は、有名なアスリートの参拝者も多く、“スポーツ振興の神社”として知られています。実はこの周辺が「亀戸大根」の発祥の地なんだそう。大竹さんが設置を企画した亀戸大根の説明板や記念碑も境内にあり、現在では、亀戸大根を使った町おこしの中心地になっているそうです。毎年3月には、亀戸大根を無料で振る舞う「福分け祭」というユニークなお祭りも開催されるといいます。
さて、お待ちかねのお弁当の時間。“初対面”の亀戸大根が入った「亀戸升本」のお弁当をいただきました。おいしいのはもちろん、おかずの一つひとつが丁寧につくられているのがわかり、とてもやさしい味わい。保存料や着色料不使用なのも女性にうれしいところです。肝心の亀戸大根は、「たまり漬」で。升本名物だそうで、ポリポリとここちよい食感と大根のさわやかさも感じられる、やみつきの味。亀戸大根は希少だと聞いていたので、もう少しゆっくり味わいたかったけど、お箸が止まりませんでした(笑)。

日本一小さくて真っ白な大根をこの手で!

休憩後は、ふたたびバスに乗り、収穫体験へ。江戸川区鹿骨で亀戸大根を栽培している中代さんのハウスを訪問しました。

まず、おどろいたのがその色。ハウス一面に広がる亀戸大根は、スーパーの大根よりも発色がきれいだと感じました。大竹さんから、「一般的な青首大根と比べ、茎も根も白くてとてもきれいでしょう。味もさることながら、これが江戸の人たちに好評で、旬が来るとこぞって買い求めていたそうです」とのお話。亀戸大根はその姿も魅力なんですね。

根の頭を両手でそっと持って、ゆっくりと。そうして出てきた亀戸大根は、普通の大根の数分の一のサイズでかわいらしい姿。今年は天候不順が重なり、まだ小さいそうですが、かわいくておいしい大根ってなんだか素敵です。収穫した亀戸大根はお土産に。中代さんから、生産している江戸東京野菜の小松菜「ごせき晩生」や柿もいただきました♪

バスのなかで、亀戸大根とごせき晩生の説明を聞きながら、次の小松菜収穫体験へ。江戸川区篠崎で6代続くという小島さんのハウスにおじゃましました。

小島さんが栽培するのは交配種の小松菜。苗がピンと立つように成長するので、収穫しやすく、生産量も多いのだそうです。青々と伸びる小松菜をたくさん収穫でき、お土産いっぱい♪「気候を読み、蒔くタネを変える」と栽培のポイントも聞けて、勉強にもなりました。

今回の取材担当より一言!

ツアーの最後には、小松菜発祥の地「香取神社(江戸川区中央)」へも。歴史もお土産も盛りだくさんで、とても充実したツアーでした♪
今日学んだことを思い出しながら、収穫した野菜でいろいろなお料理に挑戦してみたいと思います。

坂元涼生(TOKYOLOVERS NO_19)
https://tokyogrown.jp/tokyolovers/member/suzunari_sakamoto/

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