ベテランじゃなきゃできない仕事がある
「人生最後の仕事として地元に貢献したいなって思ったんです」と言って佐藤さんは微笑みました。佐藤さんは地元の家具や什器職人、建具店を訪ね歩いて、多摩産材の無垢材で本当にすばらしいものを作ろうじゃないかと声をかけたのです。賛同した人々で結成したあきがわ木工連には、現在10軒ほどの木工店などが参加しています。職人さんたちの平均年齢はなんと70歳。「合板ばかりを扱っている若い職人には、反ってしまったりする無垢材は扱えませんよ。僕たちが目指しているものはベテランじゃなきゃ作れない。しかし若い職人に技術を伝えることもしていかないとね。」そう話す佐藤さんも今年70歳となりました。