ハーブ農家の料理とおいしい畑の話
“日本在来種の日本ほうれん草”
ホウレンソウが美味しい季節になりました。
農家になって初めて知った美味しいお野菜は沢山あるのですが、なかでも“日本ほうれん草”は特別でした。
マルシェ仲間の農家さんが販売していた“日本ほうれん草”を初めて見たとき『ニホンホウレンソウって何?』と驚きました。
さらに、「とても甘くて、サラダとして生食もできるんだよ!」と聞き、『ホウレンソウで生食!?』と興味津々に。これは試してみなければと思い、さっそく購入しました。
すぐに葉っぱをかじってみて(お行儀が悪くてすみません)、これまで食べたことのないはじめての甘さに衝撃をうけました。
そしてホウレンソウ特有のえぐみが全くない。さらに食べ進めると、なんだこの甘さは!!と何度もくりかえしてしまうほどの甘さ。
それからこの初めての感動を今年も味わいたいと、冬に欠かさず栽培する葉物野菜となりました。
農園で使っている種の袋には、“全ての法蓮草の中で最もおいしい”と書かれていて、これは事実!と共感できるほど美味しいので、マルシェで販売するときも熱く強くごり押しぎみにおススメしてしまいます!!(笑)
寒さや霜にあたり甘味が増して栄養価も高まるという旬の今、直売所やマルシェで見かけたときは、ぜひ(必ず)試してもらいたいお野菜です。
日本ほうれん草とリンゴのサラダ:材料(作りやすい分量)
・ 日本ほうれん草 1束
(食べやすい大きさにカットする)
※サラダほうれん草でも
・ リンゴ 小1個
・ レーズン 大さじ1
・ クルミ (軽く煎っておく) 大さじ1
・ チーズ 適量
ドレッシングの材料
・ オリーブオイル 大さじ2
・ リンゴ酢 小さじ2
・ 塩胡椒 適量
日本ほうれん草とリンゴのサラダ:作り方
① 日本ほうれん草を洗い、水気を切り、食べやすい長さに切る。
② リンゴは芯を取り、皮つきのまま縦に薄切りにする。
③ レーズン、クルミ、チーズは粗く刻んでおく。
④ ドレッシングの材料を混ぜて乳化させておく。
⑤ ①~③をボウルに合わせて、④のドレッシングを回しかけ、軽くあえる。
⑥ お皿に盛り付けて完成。
POINT
▪チーズやカリカリベーコン、ゆでタマゴなどコクのある食材とよくあいます。
使用した東京産食材
ホウレンソウ(日本ほうれん草)
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lala farm table 農園主
奥薗 和子/KAZUKO OKUZONO
東京・青梅市で、農薬や化学肥料を使わない自然に寄り添う農法で、ハーブや伝統&西洋野菜、草花を栽培するフローリストファーマー。
前職では12年間ドイツに暮らし、ドイツフローリストマイスターとして花屋に勤務。自生する植物を用いたフラワーアレンジメントや、美味しい食材や花を添えたテーブルを家族・友人と囲む文化を経験し、野菜や草花を暮らしの中に届けるような仕事がしたいと考え、農家になる決意をする。
帰国後、有機農業を学び、2019年に開業。四季折々のハーブや草花、野菜をセットにしてお届けしている。
著書に「ドイツ式ハーブ農家の料理と手仕事」(山と渓谷社)