夫婦揃って夢を実現させるために
小澤さんがこの地にログハウスを造ったのは2001年のこと。自動車メーカーのエンジン開発に携わっていた彼は、かねてからの夢だった、自然の中で木の香りに包まれて、ものづくりをする、そんな生活を実現させるために早期退職という選択をしました。奥様はどう感じていたのでしょうか。
「もちろん不安はありましたよ、定年まで7年もありましたから。でも私、昔から喫茶店をやってみたかったんです。檜原村の澄みきった空気に包まれたログハウスで、おいしい水を使ってコーヒーをいれケーキを焼きお客様をもてなす、そんな生活に惹かれてしまったんですね。今考えれば夫婦揃って夢が実現できたんです」と奥様はにこやかに語ります。退職した小澤さんは木工職人の先輩から技術を学び、さらに全国の家具の産地を旅して職人たちの技を吸収しました。当時は注文家具や日用品を作っていたと言いますが、やがて小澤さんは気付いたのです。
