ビールの原料の一つでもある「ホップ」を東京で育てて、オリジナルのビールを創って名産化しよう!という活動をされている「東京でホップを育てよう!プロジェクト」。
武蔵野市内の畑でホップは順調に育ち、いよいよ収穫を迎えます。
当日は新聞社やケーブルテレビの取材を受けるなど大注目の収穫+醸造イベントに、TOKYOGROWNビール編集部がお伺いしてきました!

ビールの醸造も体験できる

「苦労して収穫したホップを、ビールの原料に使う瞬間に何とも言えないワクワク感がありますね。」と「東京でホップを育てよう!プロジェクト」の平槙さん。
2020年では、吉祥寺で約800gのホップ(カスケード種)が収穫され、2021年にはなんと!10倍の8kg、新しく作付けした関前地区でも約2kgのホップを収穫できたそうです。
収穫量はもちろんのこと、ルプリン(苦み成分)の量も増えているとのこと。
今回は、その収穫したホップを使っての、ビールの醸造に立ち会わせていただきました!
「東京でホップを育てよう!プロジェクト」では、ホップの苗植え・収穫だけでなく、実際のビール醸造所で仕込み(ビールを製造する工程)に携わらせていただくことができます。ビールができるまでの流れを教えてくれるだけでなく、ホップの投入やビールの元となる麦汁の試飲もさせてくれるとのこと。楽しみです~~!

ビールとホップの関係

「ビールは、水・麦芽・ホップ・酵母から構成させる非常にシンプルな飲み物です。しかし、何種類もある麦芽やホップ、酵母の組み合わせや、煮沸・発酵の時間や温度によって大きく味が変化する、とても面白い飲み物です。ホップの苦みは製造上欠かすことのできない要素です。」と東京ホップの見木(けんもく)さん。
いつも飲んでいるビールですが、意外と知らなかったことが多くあって目からウロコでした。ビールのセミナーがされている間、奥の醸造室では作業が進められています。
 今回、「東京でホップを育てよう!プロジェクト」では、亜細亜大学・高石ゼミの学生さんもお手伝いいただいており、大学生によるこのプロジェクトについての研究発表もありました。中にはオリジナルグッズの制作、という内容も。形になったら、ぜひ欲しい!ユニークなグッズでした。

いよいよホップを投入!のまえに…

 そして いよいよ先日収穫したホップが出てきました。冷凍されたホップは、シャリシャリしていて、緑が濃くなっていました。このホップをもみだすことで、中のルプリンが溶け出しやすくなるとのこと。みんなで揉み揉みする、不思議な時間を過ごしました(笑)。
 すると、醸造室からビールの元となる麦汁が運ばれてきました。「麦汁は、麦芽を煮出した液体で、ビールの元となる重要な原料です。これにホップと酵母を加えて発酵させることでビールとなるのです」と平槙さん。まず匂いを嗅いでみると、なんだか懐かしい香り…麦の甘い匂いがします。
 そして口に含んでみるととても甘く、優しい口当たりで、ビールの爽やかさはありません。この甘さが多ければ多いほど、度数の高いビールになるということで、今回は5%くらいの完成目標を目指されているとのこと。
「甘い!」「これはこれで売れそう!」といった感想を共有している中、いよいよホップ投入の時間になりました。

祈りたくなる瞬間

 揉んだホップをネットに入れ、グツグツと煮立っている釜にホップを投入します。熱い鍋に入れる瞬間に「美味しいビールになりますように!」という祈りを込めました(笑)。
 醸造はまだいくつか作業があるのですが、体験はこちらでおしまいとなり、今回も26Kブルワリーさんの美味しいビールをお土産にいただき解散となりました。
 ビールの完成は9月~10月くらいが目安とのこと。2020年はあっという間に完売してしまったようですので、今年はSNS等をこまめにチェックしてみてください。
完成が楽しみだ~~!!

株式会社スイベルアンドノット

代表取締役 見木久夫/KENMOKU HISAO

東京でホップを育てよう!

電話
0422-38-5500
所在地
高架下3坪のビール醸造所 26Kブルワリー 東京都武蔵野市境南町3-2-13 Ond(オンド) http://26K-brewery.com
WEBサイト
https://tokyo-hop.com/

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