こんにちは。イート・ローカル探検隊 隊長の本多です。
イート・ローカル探検隊は、「地元のおいしいを食べ尽くす!そして、調べ尽くす!」という大きな野望(?)のもとにあつまった有志一団です。「東京都下の多摩エリアに美味しいものあり」と聞けば、あっちへこっちへ巡り歩きますよ。

さて、第1回目の活動日である2021年7月10日、イート・ローカル探検隊は、「ものすご〜く甘いトウモコロシをもぎ取りできる農園が国立市にある」という噂を聞き、その噂の源である中屋農園さんを訪ねました。
そこにはトウモロコシづくりに一切妥協しない、「トウモロコシづくり名人」がいました。

『珠玉のピクニックコーン』@国立市・中屋農園

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今回訪問した名人:国立市谷保の中屋農園(遠藤充さん)
訪問日:2021年7月10日
作物・商品:ピクニックコーン(トウモコロシ)
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夏真っ盛り、快晴の空、気温は30度を超える中、JR南武線谷保駅から10分程度歩き、中屋農園さんに到着。
早速、畑に案内していただくと、そこには、今がまさにピークのトウモロコシが青空に向かってまっすぐ元気に育っていました。

農場主の遠藤充さんにトウモロコシについて教えていただきました。

トウモロコシのピークは、夏のうちのたった3週間。収穫すると同時に急速に味が落ちていき、甘さは2日しかもたず、まさに「鮮度が命の野菜」であること。
トウモロコシは八百屋さんにおいて、嗜好品的立ち位置にあり、農家の腕次第で、高単価、高リピート率を実現できる野菜であること。

そんなトウモロコシの中でも中屋農園さんは、地元のトウモロコシという土俵で、他の農家さんがあまり選ばない小さく繊細さが求められる「ピクニックコーン」という品種で勝負しており、その出来のあまりのおいしさから多くのファンを獲得しています。
中屋農園さんでは、1本単位でトウモロコシのもぎ取りができ、この日の午前中もたくさんのお客さんで畑が賑わっていたそうです。

どうしてそんなにも遠藤さんは多くの人に響く、美味しいトウモロコシをつくることができるのでしょうか?

農業技術的なこともありますが、遠藤さんにお話を伺う中で、どうやら遠藤さんご自身のトウモロコシづくりとお客さなに対する姿勢が大きく影響しているのではないかと感じられました。

① 元料理人・元サラリーマンというバックボーン

遠藤さんは、農家出身というわけではなく、結婚を機に、農家に入り、農業を始めたそうです。それまでの、元料理人・元サラリーマンとして培ってきた経験が、「おいしい野菜をつくる」という目標に対して、良い意味で従来のやり方に縛られず、「効率と、柔軟で自由な発想」を大切にしながら取り組む事ができているそうです。

例えば、多品目小生産である東京の農家さんにはめずらしく、効率を重視して年間で4品目(トウモロコシ・枝豆・ほうれん草・小松菜)に特化して栽培しているところにはサラリーマンの面影が、野菜の出来の判断は見た目ではなく、試食と触感を重視しているところには料理人の面影が伺えます。トウモロコシの植え方を直播きにこだわったり、デリケートなピクニックコーン(背が高いので台風などに弱い)をあえて選択して勝負する姿勢もそうだと思います。

職人としての自分自身の感覚・直感に責任を持ち信じる姿勢と、一方で科学的に効率を追求・検証して、日々より良いものを目指している遠藤さんの姿が、私の中に鮮明に浮かび上がってきました。

② 「未来づくり」への想い

遠藤さんのトウモロコシのおいしさの背景には、「志」の高さもあると考えました。
遠藤さんは、食育の観点から、子供たちにその場でトウモロコシをもいで食べてもらう体験を提供することにも強いこだわりをもっているとお話しされていました。常設のもぎ取り農場を運営しているのはそのためだとのこと。

「トウモロコシ期間のピーク3週間は、今日は甘いかなということがつねに頭にあり、不安で不安で眠れない」という話を最後にぽろっと漏らした遠藤さん。その一言からも、お客様に提供するトウモロコシづくりに妥協を許さない、ぶれないパワーを遠藤さんから強く感じました。

中屋農園さんのトウモロコシのおいしさは、遠藤さんがいてこそ生まれるものだと実感しました。

さて、お待ちかね、その場でもいだトウモロコシを「生」でいただきました。
「甘い!甘い!これは、フルーツだ!」私の正直な印象です。
「言葉」「理解」をはるかに超えたおいしい「体験」に、素直に感動しました。 

毎年このトウモロコシを求めて並ぶ多くのファンの気持ちが理解できました。

こんな素敵な農園がすぐ行くことができる身近にあったこと、そしてこんな素敵な名人と繋がれたことに幸せを感じます。

まだスタートしたばかりのイート・ローカル探検隊。
このような幸せな発見が今後もあるだろうと想像するとワクワクがとまりません。

国立市・中屋農園さんの営業・出荷状況は、Facebookページをご覧ください。トウモロコシもぎ取りガイドなども投稿されております。
https://www.facebook.com/nakayacorn

※ 今回の活動レポートは、イベントに参加した探検隊員の皆様に「食と農の一体化」体験の発信をお願いしました。
活動レポートは全7回の予定です。次回は「くにたちブルワリー」編を予定しています。

イート・ローカル探検隊 隊長

本多 航/HONDA WATARU

株式会社エマリコくにたちが主催する、大人の社会科見学「イート・ローカル探検隊」

電話
042-505-7315
所在地
〒186-0004 東京都国立市中一丁目1番1号 エマリコくにたちが運営する直売所「しゅんかしゅんか」では、中屋農園の野菜も取り扱っています。
WEBサイト
http://www.emalico.com/information/etan/

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