【国立市】田んぼで育てられるナス。名人が作る美しいナスの秘密に迫る!

どうも、こんにちは。イートローカル探検隊員のホリです。
新規就農を目指して日々農業の勉強に励んでいる若者の一人です。
3回目となる今回は、東京のほぼ中央部にある国立市で特産のナスを栽培する名人のもとに行ってきました。
美しいナスが生まれる環境とは?名人のこだわりとは?などなど、気になるポイントを探ってきましたのでレポートしていきます!

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今回訪問した名人:国立市の佐伯達哉さん
訪問日:2021年9月11日
主な野菜:ナス、コメ、その他の野菜いろいろ
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1 ここは田んぼ!

名人佐伯達哉さんの畑まで、JR南武線矢川駅から徒歩10分ほど。
多摩川に続く用水路を渡ると視界に飛び込んできたのは、大きなナス畑!整然と並んだV字仕立ての支柱の中に、つやつやのナスが輝いていて…!とても綺麗な光景でした。
立派なナスのトンネルを見たら、まるでジブリ作品の映画の中に迷い込んだような気持ちになり、思わず子供に戻ったかのようにはしゃいでしまい探検隊のみんなでくぐりました(写真冒頭)。

そんな素敵なナス畑には、野菜をおいしく、そして美しく育てる秘密がありました!
実はここ、田んぼだったのです!みなさんは、田んぼで野菜を育てている風景を見たことがありますか?僕は初めて見ました。夢中になって見ていたナスエリアで、ふと周囲を見渡してみると、稲があって…。「え、ナスのとなりは稲?」と驚いてしまいました。

探検隊がお邪魔した時には水が引いた状態でしたが、5日に1度ほど用水路を通して多摩川から水を引き入れるのだそうです。
用水路の水は貯めておくことができ、雨が降らない時でも水を絶やさずにあげられる利点があります。
ナスの栽培は、水が最大のポイント。ナスの皮の張りと艶、実の瑞々しさ、どれもナスがたっぷりと水を吸収できる環境がないと実現しません。多摩川に近く、湧き水も豊富な国立市の栽培環境こそ、おいしくて美しいナスができる秘密だったのですね!

2 名人が最も苦労し、情熱を込めて育てるナス「寺島ナス」

佐伯さんが育てるナスは、一種類だけではありません。
とろナス、米ナス、長ナス、寺島ナス、そして関東では一般的な長卵形の千両と、手掛ける品種が実に豊富です。もちろん、どれも形や大きさ、味、育ち方が違います。
様々なナスを器用に育て上げる名人が、最も育てるのに苦労するのは、江戸東京野菜の「寺島ナス」だとおっしゃっていました。

寺島ナスは、かつて地名を寺島といった墨田区東向島で江戸時代から盛んに作られていた小ぶりなナスです。その実は鶏の卵ほどの大きさで、美しい黒紫色の皮はやや硬めで艶があります。煮びたし、揚げびたし、てんぷらなどで食べると絶品です。
関東大震災をきっかけに一度栽培が途絶え、幻のナスとまで言われましたが、復活プロジェクトを経て2009年に復活を果たした経緯を持つ、特別なナスです。

寺島ナスは、伝統野菜であり品種改良をしていないため、病気や害虫に弱く、栽培がとても難しいのだそうです。実が小ぶりであるために、売るのにも工夫が必要だと佐伯さんはおっしゃっていました。
扱うのは大変ですが、佐伯さんには、寺島ナスの知名度を上げていき、寺島ナスを愛してきた人々の手で繋ぎとめてきたこの伝統野菜を絶やしたくないという強い思いがあるそうです。
そういった思いから、ナス栽培が盛んな国立市の中でも唯一、寺島ナスの栽培に手を挙げたのだといいます。
佐伯さんの言葉に大きな情熱と気迫を感じました。

3 農家さんの情熱が食卓に野菜を届ける

僕は、昨年から10人以上の農家さんと出会ってきました。
作業の様子や作られる野菜の様子を見ていると、農家さんの人柄によって野菜の育ち方に様々特徴が出てくるように感じています。もしかしたら、誰でも同じような作業を淡々としている、というようなイメージを農家さんに持っている方もいるかもしれませんが、実際には十人十色、本当に様々です。
佐伯さんはお話の中で何度も「ナスがうまく育たなければ自分のせいです」とおっしゃっていました。強い責任感を感じました。
佐伯さんに限らず、農家さんには、都市でも美味しい野菜を届ける思いや、伝統を繋げる思い、いろいろな思いを源に野菜を育て、送り出してくれています。今年も美味しいナスが食卓に届いているのは、そんな農家さんの情熱のおかげなのだと感じました。

イート・ローカル探検隊

ホリ/HORI

株式会社エマリコくにたちが主催する、大人の社会科見学「イート・ローカル探検隊」

電話
042-505-7315
所在地
〒186-0004 東京都国立市中一丁目1番1号
WEBサイト
http://www.emalico.com/information/etan/

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