10月27日(金)から29(日)の3日間、丸の内・有楽町・日比谷・豊洲の4エリアで開催された「東京味わいフェスタ 2023」。
3日間通算すると全会場で36万人が来場し、大盛況のうちに閉幕しました。

今回は、豊洲エリア(がすてなーに ガスの科学館海側特設会場)をご紹介します。
「東京の豊かな農林水産を豊洲で体験」をテーマとするこのエリアでは、親子連れの来場者を中心に、賑わいをみせていました。

農業エリア

メインエントランスを入ると、体験農園やマルシェなど農産物に触れる「農業エリア」です。
【畑のワークショップ】
こちらでは、練馬区農業体験農園の園主の皆さんによる「畑の学校」が開催されていました。

取材時のテーマは、「練馬ダイコン」。種まきから始まり、育て方、収穫までの流れに関する園主のわかりやすい説明に、参加した幼稚園児や小学生は興味津々。質問コーナーやプレゼントコーナーもあり大いに盛りあがっていました。

ワークショップの隣では、練馬区の農家による「東京野菜マルシェ」が開かれていました。
来場者の皆さんは、「東京産」「練馬区産」の新鮮な野菜を手に取り、東京で農業が行われていることを実感しているようでした。

【苗のポットづくり】
「お家で野菜を育てるための、世界に一つだけの苗ポットづくりワークショップ」が開催されていました。
カップに土を入れ、種をまく。単純な作業ですが、子どもたちは真剣です。

こちらの出店者は、「農と親しみ江東区の共生社会を考える協議会」さん。
都市住民にもっと農業を身近に感じてほしい、自然を体験してほしいと始めたハコ畑プロジェクトは、都市農業を推進する農林水産省の後押しを受けて、東京湾やタワーマンションを背景に農業体験ができる場所としてここ江東区でハコ畑1号がスタートしました。


事務局代表の石井ゆりさんは、
「大切な成長期に、土に触れること、野菜を育て、食べて、学ぶことは、こどもたちにとって大切な体験になると思います。都市で農業をもっと身近に感じてほしいです。」
と話され、今後、さらなる展開を図っていく予定とのことです。
▼ ハコ畑プロジェクト
 https://presswalker.jp/press/25801

【東京都エコ農産物】
東京都は、安全・安心な農産物を消費者に届けるとともに環境に負荷をかけない農業を推進するため、「東京都エコ農産物認証制度」を行っています。
今回は、その「東京都エコ農産物」のご紹介と販売を行っていました。
▼ 東京都エコ農産物認定制度
 https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/norin/syoku/econosanbutu/econosanbutu.htm

林業エリア

【東京都森林組合】
みなさんは、東京の総面積(島しょを含む)の約4割に、森林が広がっていることをご存じですか?
このブースでは、緑豊かな東京・多摩の森の恵みを五感で楽しむ体感型プログラムと「森林の学校」でのワークショップを開催していました。
都心の真ん中で東京の木を切る丸太切り体験、多摩の木に触れるつみき広場等、東京の森林を思わせる空間の中で、東京の林業を楽しみながら知ってもらう良い機会となりました。

【ジビエ振興】
また、林業エリアでは、ジビエに関する出店がありました。ジビエ料理やワークショップを通じて、ジビエやその背後にある鳥獣被害や環境問題に触れてもらいたいという目的です。
駒場学園高等学校(東京都世田谷区)の生徒が、ジビエと東京野菜のハーモニーをテーマに「ジビエ料理」をキッチンカーで販売していました。

広島県産ジビエと東京野菜を使った料理です。レシピは生徒が考案しました。
江戸東京野菜を使ったレシピなど、とても興味深くそして美味しい料理が提供され、完売となる大人気でした!
また、中央大学の学生が販売するジビエ餃子、檜原村の村で栽培されるルバーブをつかった地サイダー、特産品のゆずワインをつかったチョコレート等も好評を博していました。それぞれの商品とも、学生が商品開発にたずさわった力作です!

水産業エリア

東京の水産を見て、楽しんで、味わう「水産業エリア」。
実は、東京はおさかな天国!
東京都の水産業は、伊豆諸島や小笠原諸島などの島しょ地域を中心とした広大な海域を漁場として漁業が営まれています。

しかし、漁業生産量は最盛期の1975年頃に比べると3割以下にまで減少しています。
ここ10年は、3,000トン前後~4,000トン台を推移しています。
そこで東京都は、資源の持続性に配慮した漁業を目指し、持続可能な漁業の実現を目指しています。
日曜日には、葛西臨海水族園の移動水族館「うみくる号」が登場。東京湾にくらす生き物たちを一目見ようと、子供たちが目を輝かせていました。

編集後記

ご来場いただいた方の中には、東京産農林水産物についてのおいしい発見や体験を通して楽しさを発見された方、生産者との出会いをきっかけに、新たに東京の持つ魅力に興味を持ってくださった方も多くいらっしゃるかと思います。
ぜひ今後もTOKYO GROWNウェブサイトをご覧いただき、四季折々の旬の情報をお楽しみください。
今回のレポートでは、ご紹介しきれなかった出店ブースや美味しいものがたくさんありました。
来年の「味わいフェスタ」開催に、大いに期待が高まります!

東京グロウン/TOKYO GROWN

BACKNUMBER

東京味わいフェスタ2023(TASTE of TOKYO)

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