秋の気配がしてきたら、作りたくなるのはこんなオーブン料理。
今回ご紹介するのは、「じゃがいも」と「なす」を使った『ムサカ』。
ムサカは、ギリシャやトルコなど東地中海沿岸の国々で食べられている伝統的な野菜料理です。

日本ではギリシャのムサカが有名で、じゃがいもと焼いたなすにミートソースとホワイトソースとを層状に焼き上げるという組み合わせは絶品で、カロリーのことは目をつぶってしまう背徳の味。
冷やすと断面がきれいにカットできるのですが、まずは温かいうちに食べてほしい。
バケットを添えて、赤ワインと一緒にどうぞ。

材料

※20㎝×12㎝のバット1つ分
・なす      3本
・じゃがいも   2個
・玉ねぎ     中1個
・ひき肉     300g
※ギリシャではラム肉や牛肉を使うが、豚や合いびき、鶏でも良い
・にんにく    1片
・トマトの水煮缶(ホール) 400g
・オリーブオイル 大さじ6
・塩       小さじ2
・バター     30g
・小麦粉     30g
・牛乳      300㏄

作り方

<ミートソースを作る>
1.ニンニクと玉ねぎをみじん切りにする。
2.フライパンにオリーブオイル大さじ2を入れ弱火にかけ、みじん切りしたニンニクを加えて、周辺がうっすら茶色くなって香りが出てくるまで火にかける。
3.2にひき肉を加えて強めの中火にして、表面に火が通り白っぽくなるまで炒める。
4.3にみじん切りにした玉ねぎを加える。
5.4にトマトの水煮を崩しながら加えて、15~20分時々混ぜながら、水気が少なくなり全体がもったりするまで煮つめていく。

<野菜の準備>
6.なすを5㎜ほどの厚さに斜めにスライスしボウルなどにうつし、塩小さじ1/2を加えて全体になじませて15分ほどおいておく。
7.じゃがいもの皮をむき2~3㎜厚さにスライスしボウルなどにうつし、オリーブオイル大さじ1をまわしかけて全体をざっくり混ぜておく。
8.6のなすから少し水気が出ているのでしぼって水気を切り、オリーブオイル(分量外)を敷いたフライパンで軽く焦げ目がつくまで両面を焼く。

<ホワイトソースを作る>
9.フライパンにバターを入れて弱めの中火にかけ、バターが溶けてきたら小麦粉を加えて、木べらでダマがなくなるまで混ぜる。
10.9に牛乳を少しずつ加えて木べらで根気よくなめらかになるまで混ぜ、塩小さじ1/2を加えて全体を良く混ぜ、ホワイトソースを作る。

<耐熱容器に重ねていく>
11.耐熱容器にオリーブオイル大さじ1を入れ、キッチンペーパーで全体にのばす。
12.7のじゃがいも半量をしきつめ、塩小さじ1/4をじゃがいもの上全体にパラパラとかける。
13.5のミートソース半量をじゃがいもの上に加えて全体にのばす。
14.8のなすの半量をミートソースの上に敷きつめる。
15.12~14をもう一度行う。
16.15に10のホワイトソースを加えて全体に敷きつめ、お好みでピザ用などの溶けるチーズを上にかける。

<オーブンで焼く>
17.180℃のオーブンで30~40分表面に少し焦げ目がついてくるまで焼き、オーブンの中で20分ほど休ませる。
お好みで刻んだパセリを散らす。
18.残ったムサカは粗熱を取り、冷蔵庫でよく冷やしてからカットする。
ちょっとお洒落な冷菜として食べてみてください。

今回使用した葛飾区産のじゃがいもとなすは、JR新宿駅南口近くにある『JA東京アグリパーク』で購入しました。

じゃがいもはマッシュポテトにしたり、もう少し厚めにスライスしてフライパンやオーブンで焼くという作り方もありますが、今回は手間を減らすために薄めにスライスしてオイルで和えたものを生のまま使いました。火の通りが心配な方は30秒~1分ほど電子レンジにかけてください。
ミートソースやホワイトソースは、作り置きしてあるものを使っていただいてもOKです。

3x3 Lab Future キッチンコーディネーター

鬼丸 美穂/ONIMARU MIHO

料理研究家/千代田区大手町にある「3×3 Lab Future」のキッチンコーディネーター。
様々な国や地域で食べられている料理を作り・コミュニケーションを生み出すことが楽しみであり仕事。
東京産食材や生産者に興味深々。

JA東京アグリパーク

所在地
〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-10-12 JA東京南新宿ビル1F JR新宿駅南口より徒歩4分 営業時間:11:00~18:30 定休日:日曜日、月曜日 TEL:03-3370-3001 FAX:03-3370-3017
WEBサイト
https://agripark.tokyo/

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