伝統の発酵調味料で東京の「塩味」を再発見!

東京産の食材を使って、5種類の基本的な味「甘味・塩味・うま味・酸味・苦味」(五味)をご家庭で学べる、おうち食育をご紹介しています。
大人も子どもも一緒に楽しみながら味覚を育てるシリーズ、二回目は「塩味」(えんみ)についてお届けします!

塩味と東京食材について学んでいきましょう!

「塩味」って?

食塩をぺろっと舐めてみると、「塩辛い」「しょっぱい」と感じられますね。
その味覚が「塩味」(えんみ)です。体の調子を整えるために必要なミネラルが含まれていることを知らせるシグナルの味なので、本能的に好む味と言われています。塩辛いもの、ついつい食べ過ぎてしまいませんか?塩味をもたらす成分は「塩分」であり、食塩の主成分である「塩化ナトリウム」によって私たちは塩味を感じます。
健康に生きていくために欠かせない塩分ですが、摂りすぎてしまったり、濃く味付けてしまうと、体調を崩したり、味覚を鈍らせてしまう原因にもなります。
塩味は、塩分量に気を配りながら上手に使って楽しむことが大切です。そう聞くと、塩味の食育は難しそうに感じられるかもしれませんが、大丈夫!塩味に着目して地元・東京の食材について学びながら、体にやさしい塩味体験を楽しみましょう!

「塩味」の食育は発酵調味料から

日本の伝統的な食文化の中に発酵調味料があります。
微生物の働きを利用して(発酵)、保存性や栄養価、美味しさを高めた調味料で、素材の味を生かしてくれます。
発酵調味料の中でも代表的な「味噌」と「しょうゆ」は、塩味に特化しています。発酵の過程で、塩味だけではなく、甘みやうま味、酸味といった様々な味も生み出され、奥深い味わいの調味料なので、味覚を楽しむのにもぴったり。
東京にも、伝統的な製法で作られている味噌としょうゆがあります。味噌としょうゆの知識を深めながら、東京の歴史とともに生まれた発酵調味料「江戸甘味噌」と「濃口しょうゆ」について学びましょう!

伝統製法の東京味噌「江戸甘味噌」

味噌は、主に大豆を発酵させて作られます。
「味噌は医者いらず」と昔から言い伝えられるほど、健康に欠かせない成分を多く含んでいます。体内で作ることのできない必須アミノ酸9種類も含み、ビタミン、ミネラルが豊富です。
味噌は、気候や風土、原料や製法の違いによって、種類も様々です。地域の特色が現れ、その土地に根付いた味が楽しめます。
東京にも、江戸の頃から愛されてきた伝統製法の味噌があります。「江戸甘味噌」というもので、大豆を主原料として作られることが多い一般的な辛口味噌と異なり、大豆のほか米麹をたっぷり使って作られる米味噌であることが特徴です。そのため、口当たりが甘くまろやかで、塩分は控えめ、普通の辛口味噌の塩分の半分程に抑えられています。
江戸甘味噌は、第二次世界大戦中には贅沢品とされていたことから、生産が中止されたそうですが、現在は10社以上の工場で製造されています。
そうした時代を乗り越えて今でも愛される江戸甘味噌は、これからも東京の味として残していきたい味噌なのです。

江戸の歴史が生んだ「濃口しょうゆ」

しょうゆは、基本の五味である、甘味、塩味、うま味、酸味、苦味すべてが含まれている調味料です。
バランス良く含まれているため、塩味をまろやかに感じることができます。
しょうゆの特徴の一つに、食欲をそそる香りがあります。その香りの成分は、なんと約300種類もあると言われ、発酵の力によって生まれています。味だけではなく香りも楽しめるしょうゆは、料理の香り付けにも重要な調味料です。
東京のしょうゆは、「濃口しょうゆ」。かつて発展が進む江戸の町では、汗を流して働く労働者が好む「濃い味」が求められるようになっていたことから、濃厚な濃口しょうゆが主流となりました。今では、しょうゆ生産量の8割を濃口しょうゆが占めています。

let'sクッキング!塩味を味わってみよう!

ここまで、塩味と東京食材について学んできました。いよいよ塩味を体験していきます。
「江戸甘味噌」と「濃口しょうゆ」を使って、「東京焼きおにぎり」を作ってみましょう!
手軽に作れる焼きおにぎりは、サイズを変えればごはんにもおやつにもぴったりです。シンプルで簡単な手順のレシピですので、ぜひお子さまも一緒に作ってみてくださいね。

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今回使用した調味料はこちら!

◆株式会社日出味噌醸造元 / 江戸甘味噌
https://tokyogrown.jp/specialities/detail?id=571447

◆近藤醸造株式会社 / キッコーゴ丸大豆醤油
https://tokyogrown.jp/specialities/detail?id=571441
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【東京焼きおにぎりの作り方】

1.おにぎりを作る
まずは、ご飯を炊いておにぎり作り。お好みで、ごまやしらす、かつお節などを混ぜ込んでもOKです。

2.調味だれを作る

おにぎりが出来上がったら、おにぎりに塗る調味だれを作りましょう。江戸甘味噌とキッコーゴー丸大豆醤油を1:1の割合で合わせ、よく混ぜます。
まずは同量のバランスで味を見て、割合を変えながら好みの味を作っていくのも楽しいですよ。

3.おにぎりに調味だれを塗る

トースターの天板におにぎりの平たい面が上になるように並べ、味噌としょうゆを合わせたたれを上面に薄く塗っていきましょう。

中身に調味料を混ぜ込まず、表面だけに味をつけることで、調味料を使いすぎずに味をしっかりと感じられる仕上がりになりますよ。幼児期には特に、調味だれは薄く塗るように心がけましょう。

4.トースターで焼く

トースターの天板に調味だれを塗ったおにぎりを並べ、様子を見ながらこんがりと焼きましょう。

焼き目がついたら完成!熱いので気をつけながらお皿に移しましょう。味噌としょうゆの香ばしい香りで食欲がそそられます。

シンプルな手順で作れる焼きおにぎりは、慣れてきたらお子さまだけで作ってみるのも食育の良い機会になりますよ。

まとめ

塩味と東京食材の魅力を味わっていただけましたか?塩味に特化しながらも豊かな味を含んだ東京の発酵調味料。
お子さまと一緒に味わってみて、塩辛さの他にどんなことに気づくでしょうか。これが東京の味だよ。甘いかな、酸っぱいかな。香りが違うことに気づくかな。どんな味が好みかな。感想を共有する楽しみが生まれますね。
東京焼きおにぎりをきっかけに、「塩味」をお子さまと一緒に楽しんでみてくださいね。

管理栄養士

今村 結衣/IMAMURA YUI

管理栄養士、お野菜レシピ考案家。
カット野菜工場など青果物流通業の会社員を経て、現在は野菜の切り方教室や記事執筆など野菜に関する分野を中心に活動している。野菜を美味しく食べることが生きがいで、素材の味を生かしたレシピ作りが得意。
Instagram【 #ぽんレシピ 】で170レシピ以上公開中。一児の母。

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