緒方湊の誌上セミナー

STUDY 13

「お鍋」で欠かすことのできない野菜です

白菜は国内生産量も多く、いろいろな料理でも使われる野菜の1つです。東京にも「下山千歳白菜」という白菜があり、一般的な白菜1玉が2㎏程度なのに対して、7~8㎏にもなる、大きな白菜です。

問題

白菜はどの部分が甘いでしょう?

答えを見る
正解は、①内側です

<解説>

外側の葉で作られた栄養が、中心の葉に送られるから内側が甘くなります。普段何気に食べている白菜も、部位によって調理方法を変えると料理の幅が広がります。
外側の葉はかたく、苦みもあるので炒め物、クリーム煮などの油を使った料理がおススメです。中ほどの葉は、甘みと苦味のバランスが良くてシャキシャキしているので、鍋ものにおススメです。
内側の葉は、甘みがあるので煮物、蒸し物、甘酢漬けなどにおススメです。
中心は成長し続けている若い部分なので、組織が柔らかく甘いので生食がおススメです。

問題

お店で売られる白菜は、半分にカットされていることが多くあります。
次のどちらの白菜を買うのがおススメでしょう?

答えを見る
正解は、②真ん中が平らな白菜です

<解説>

半分にカットされている白菜は、切ってからも成長を続け、外側の葉から中心部へ養分が送られるので、時間と共に断面の中心部が膨らんできます。つまり、白菜の持っている栄養をどんどん使って、栄養が無くなっているので、買う時は断面が平らなものがおススメです。
白菜を使う時も、外葉から順番に使う人が多いと思いますが、中心部が栄養を欲しがるので、中心部から先に食べると、外葉の栄養が無くならないのでおススメです。

白菜を1枚ずつ広げて2-3時間くらい干すと、うまみや甘みがアップします。また、味の染み込みが早くなるので、ぜひお試しください。

おすすめのカットされた白菜の選び方!

POINT-1

断面を見る

カットされている白菜の場合、上の「問題」にもあったように、カットされた断面が平なものを選んで下さい。
POINT-2

葉の隙間を見る

葉の間に隙間がなくしっかりと詰まっているものを選ぶようにしましょう。葉がしっかりと詰まっているものは、冬の寒さに耐え、身を守るために糖度をたくさん蓄えている白菜です。
POINT-3

色を見る

外葉は緑色、内葉は黄色のものがベストです。内葉の黄色は時間が経つと、だんだんと緑色になってきます。
POINT-4

芯の長さを見る

長いものよりも短い方が甘い傾向にあります。白菜を収穫せずに時間が経つと、芯が伸び、やがて花を咲かせます。芯が伸びるために葉の栄養を使うので、芯が長いものよりも短い方が食べるにはおすすめです。
春の白菜は葉がゆったりと巻いていて、芯の長さも冬の白菜に比べると長めです。

白菜あれこれ話

白菜は豆腐・大根とともに冬の養生三宝と言われており、食べ過ぎなどで体が弱るこの時期にはぜひ摂取していただきたい野菜です。
よく「白菜に黒い斑点がありますが、食べない方がいいですか? 」と質問がありますので、黒い斑点についてお答え致します。
白菜の黒い斑点は、白菜のポリフェノールが「生理障害」で表面に出てきたものです。黒い点々なので「ゴマ症」と呼ばれています。食べても体に何の害もありませんが、気になる場合は、黒い部分をそぎ落として下さい。
「ゴマ症」ができる原因は、栄養過多の場合や、気温が高過ぎたり低過ぎたりした場合、長雨で白菜の水分量が多くなり過ぎた場合、栽培された畑が狭く密度の関係で白菜がストレスを受けた場合などで起こります。またゴマ症は、必ずしも畑で発生するだけでなく、購入後に冷蔵庫での保管が長くなると現れることもあります。

  • STUDY-01 長ネギの甘い場所ってどっち?
  • STUDY-02 苦くないピーマンはどっち!
  • STUDY-03 ももの甘いのはどの部分?
  • STUDY-04 甘いのはどの部分?
  • STUDY-05 収穫の秋です!今回のお題はニンジン!
  • STUDY-06 みんな大好き!ブドウをおいしくたべよう!
  • STUDY-07 国産キウイの旬は秋です。
  • STUDY-08 リンゴのおいしい季節がやってきます!
  • STUDY-09 今回は僕も大好きなナスについてです!
  • STUDY-10 今回はナシについて一緒に学びましょう!
  • STUDY-11 今回はカボチャについて学んでみましょう!
  • STUDY-12 うま味たっぷり、シイタケの秘密を解説!
  • STUDY-13 「お鍋」で欠かすことのできない野菜です!
  • STUDY-14 冬が旬の大根!
  • STUDY-15 美味しいだけじゃないミカンの選び方!
  • STUDY-16 知っているようで知られていない、野菜のひみつ!
  • STUDY-17 リンゴの知られざるパワー!
  • STUDY-18 生で食べることが出来る野菜!
  • STUDY-19 冬休み直前企画 年末大掃除お助けスペシャル!
  • STUDY-20 生で食べることが出来る野菜2!
  • STUDY-21 まさに今が旬。人気急上昇のカリフラワーを食べよう!
  • STUDY-22 冬の根菜類の目利き!
  • STUDY-23 旬到来! TOKYO産のイチゴを知っていますか?
  • STUDY-24 知ってトクする!? 野菜の豆知識
  • STUDY-25 江戸時代から栽培されている野菜「小松菜」
  • STUDY-26 寒い冬が旬のブロッコリー
  • STUDY-27 栄養満点 春の味覚 なばな
  • STUDY-28 免疫力アップ・疲労回復 スタミナ野菜「ニラ」
  • STUDY-29 今が旬!主役になれる野菜 甘くて柔らかい「新玉ねぎ」
  • STUDY-30 春を告げる野菜の一つ「アスパラガス」
  • STUDY-31 新鮮なものを必要なだけすぐに収穫できる
  • STUDY-32 話のタネになる「種」の話
  • STUDY-33 タケノコの季節、到来!
  • STUDY-34 都内でタケノコ掘りが出来る!
  • STUDY-35 春のトマトは特に美味しい!
  • STUDY-36 赤い宝石 さくらんぼ!
  • STUDY-37 パワーの源 ニンニク!
  • STUDY-38 暑い夏を乗り切る ミョウガ!
  • STUDY-39 秋の味覚「栗」!
  • STUDY-40 栄養に注目「菊芋」!
  • STUDY-41 レンコン!
  • STUDY-42 芽キャベツ!
  • STUDY-43 春菊!
  • STUDY-44 ジャガイモ!
  • STUDY-45 ソラマメ!

TOKYO GROWN ナビゲーターの緒方湊君が本を出版しました!

ページトップへ