緒方湊の誌上セミナー

STUDY 25

江戸時代から栽培されている野菜「小松菜」

別名「冬菜」や「雪菜」と呼ばれ、冬を代表する葉野菜です。
「東京都農作物生産状況調査(令和元年産)」によると、江戸川区の小松菜収穫量は東京都内全体の収穫量の約4割にもなり、長年、東京都内第1位の収穫量を誇ります。

問題

小松菜は、八代将軍吉宗公が小松川村の地名に
ちなんで名付けたといわれています。
この小松川村は現在の東京都何区に存在していた村でしょう?

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正解は、①江戸川区です。

<解説>

小松川村は、東京府南葛飾郡にかつて存在した村で、現在の江戸川区の西部にあたります。
ちなみに五代将軍徳川綱吉公が病気療養のため練馬を訪れた際に、尾張から宮重大根の種を取り寄せ、付近の農民に栽培を命じたのが「練馬大根」の栽培の始まりといわれています。

問題

小松菜のエグミが出にくい調理方法は?

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正解は、②短時間茹でるです。

<解説>

長時間茹でると、しなっとして歯ごたえがなくなり、エグミも出て来ますので、茹でる時間は短時間にしましょう。その際、アブラナ科の野菜は沸騰したお湯ではなく、コップ1杯の水で少し温度を下げたお湯で茹でるとよいです。(沸騰したお湯はエグミが出やすくなります)

問題

現在、一般に流通しているコマツナの多くは、
伝統小松菜の弱点を解消するために、
ある野菜との掛け合わせで改良された品種といわれています。
その野菜とは次のうちどちらでしょう?

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正解は、②チンゲン菜です。

<解説>

江戸東京野菜の1つ、ごせき(後関)晩生小松菜(伝統小松菜)は、病害虫に弱く茎や葉が折れやすいのが弱点でしたが、チンゲン菜と掛け合わすことで、病害虫に強く、折れにくく、クセがなくどんな料理にも合う小松菜になりました。ごせき(後関)晩生小松菜は、従来の小松菜らしい食感や風味がありますので、ぜひご賞味ください。

問題

小松菜の保存方法として、正しいのはどちらでしょう?

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正解は、②葉先を上に、茎の部分を立てた状態で保存です。

<解説>

湿らせた新聞紙やペーパータオルで包み、ビニール袋に入れて乾燥しないようにし、(小松菜が育っている状態の)葉先を上にして立てた状態で冷蔵庫の野菜室に入れて保存します。乾燥が苦手なので、ビニール袋に入れ冷蔵庫の冷気から守ります。
冷凍する場合、水洗いし水分をしっかりふき取り、食べやすい長さに切って冷凍保存袋などに入れ、空気をしっかり抜いて冷凍保存します。

問題

同じ100gで比べると、牛乳に含まれるカルシウムと
小松菜に含まれるカルシウム、どちらが多いでしょう?

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正解は、②小松菜です。

<解説>

「カルシウムを多く含む食品といえば、牛乳」と言われるくらい牛乳にはたくさんのカルシウムが含まれています。ところが、同じ100gで比べると、牛乳に含まれるカルシウムは110mgに対して、小松菜には170mgも含まれています。
また、小松菜には丈夫な骨づくりに不可欠なビタミンKも含まれています。その他βカロテン、ビタミン、ミネラルを豊富に含むとても栄養価の高い野菜です。

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