緒方湊の誌上セミナー

STUDY 19

冬休み直前企画
年末大掃除
お助けスペシャル!

いつも食べている野菜の、捨てられがちな部分を使ってお手伝いしよう!

問題

鍋に付いた焦げを簡単に落とすのに、より良い野菜はどちらでしょう?

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正解は、①タマネギの皮です。

焦げが付いた鍋にタマネギの皮2~3個分(鍋のサイズに応じて調整)を入れ、ひたひたになるくらいの水を加えて煮だします。5分~15分(焦げの範囲に応じて調整)煮出して、スポンジなどで軽く洗うと、焦げが落ちます。

<解説>

タマネギに含まれている栄養素で、タマネギを切ると目が痛くなる原因の「硫化アリル」は血液をサラサラにすることでも有名ですが、この「硫化アリル」と、ポリフェノールの一種の「ケルセチン」が、焦げを浮かすからです。

問題

窓ガラスや鏡の曇りを取り除くのに、より良い野菜はどちらでしょう?

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正解は、②ダイコンです。

ダイコンで窓ガラスや鏡をこすると曇りが取れてピカピカになります。

<解説>

ダイコンには消化を助ける「ジアスターゼ」という消化酵素があり、タンパク質やデンプンを分解するので、水垢等を溶かし出す効果があります。特に葉の近くには、「ジアスターゼ」が豊富に含まれているので、ヘタ部分でこするのがおススメです。短い葉っぱの部分を持ち手にすると、簡単にこすることが出来ます。
またダイコンの「ジアスターゼ」には漂白効果もあるので、白い壁などが黄ばんでいる時は、ダイコンのしぼり汁で壁を拭くと効果を発揮します。

問題

シンクの汚れをキレイにしたい時、より良い野菜はどちらでしょう?

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正解は、②ジャガイモです。

シンクをぬるま湯で濡らしてジャガイモの皮(白い方)を使い、シンクの汚れを落とします。

<解説>

ジャガイモには「サポニン」という成分が含まれています。サポニンは天然の界面活性剤と呼ばれ、石鹸のような働きをしてくれるので水垢・油汚れのベタつきに効果を発揮します。ジャガイモ同様「サポニン」が含まれているものに枝豆があります。枝豆を茹でた際に、ゆで汁を捨てずにフキンなどにゆで汁を含ませ油汚れを取ったり、コップの中に温かいゆで汁を入れると、茶渋を落とすことも出来ます。

問題

底が黒ずんでしまった雪平鍋などアルミ製の鍋の黒ずみを取るのに、
より良い果物はどちらでしょう?

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正解は、①②両方正解です。(いじわる問題でした)

この黒ずみは化学反応で出来たもの(人体には無害)で、酸性のものを使うと黒ずみが除去できます。鍋に水とリンゴの皮や芯、またはレモンの輪切りを入れ15分ほど煮込むと黒ずみが取れます。
※雪平鍋でゆで卵を作ると卵の殻のカルシウムが溶け出し、黒ずみの原因になるのでご注意ください。

<解説>

黒ずみはリンゴに含まれる「リンゴ酸」、レモンに含まれる「クエン酸」など酸性の物で中和し除去します。酢を使用することも可能です。ちなみに「リンゴ酸」はリンゴだけに含まれているものではなく、梨、ブドウ、バナナなど果物に多く含まれている成分です。最初にリンゴから発見されたので「リンゴ酸」と名付けられました。

問題

ガスコンロの五徳の油汚れを取るのに、より良い果物はどちらでしょう?

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正解は、①ミカンです。

鍋に水とミカンの皮を入れ、15分ほど煮込みます。出来たミカン水に五徳を入れると五徳に付いていた油が落ちます。

<解説>

ミカン・オレンジ・レモン・ゆずなどの柑橘系の皮に含まれている「リモネン」という成分が、油を分解する作用があり、五徳に付着していた油を分解したのです。
また、別の使い方として、ミカンの皮を2~3日天日干しにし、ハサミで細かく切り刻み、家庭菜園などの土に混ぜ込むと、リモネンがアブラムシなどから農作物を守る防虫効果も期待できます。

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